シスコシステムズは7月3日、ケーブル事業者がコアブロードバンドルーティング機能をサポートし、ネットワーク運用を簡素化するための新たなアプローチとして「Cisco Cloud-Native Broadband Router」を発表した。

Cisco Cloud-Native Broadband Routerは、クラウド環境でのコンテナオーケストレーション用のKubernetesやコンテナ化したアプリケーションの開発、導入、運用のためのDockerなど、標準ツールを実装した一連のマイクロサービスから構成されるコンテナ化されたケーブルモデムターミネーションシステム(CMTS)機能を包含した、コンバージドケーブルアクセスプラットフォーム(CCAP)サービスのフルソフトウェアパッケージ。

主な特徴として「クラウド環境構成」「コンテナ化したソフトウェアアーキテクチャ」「自動化とアナリティクス」の3点を挙げている。

クラウド環境構成については、マルチクラウドアーキテクチャをサポートするために、開発段階から弾力性や回復性、柔軟性の高い複数のサービスを持ち合わせて提供できるよう設計となっている。

コンテナ化したソフトウェアアーキテクチャに関しては、オープンベースのモジュール型ソフトウェアを搭載し、迅速かつ俊敏な機能開発と導入を実現するという。

自動化とアナリティクスでは、Cisco Crosswork Network Automationをはじめとしたリアルタイム監視、分析、修正機能により、ネットワークオペレーションの変革に対応するとしている。

これにより、クラウドやIPをベースとしたケーブルネットワークにより効率的なリソースの活用と同時に、現在のハードウェアベースに比べて短時間での新サービスの開始を可能としている。

また、従来のハードウェア利用の際によくみられる拡張性の問題を軽減し、スペース、電力、空調、オンサイトでの保守などの要件を最小限に抑えることができるという。