映画「それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星」初日舞台挨拶の様子。前列左から児嶋一哉、杏、戸田恵子。後列はドリーミング。

映画「それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星」の初日舞台挨拶が、本日6月30日に東京・バルト9にて開催され、アンパンマン役の戸田恵子、ゲスト声優の杏、アンジャッシュの児嶋一哉が登壇した。

6月30日に全国公開される本作は、劇場版「それいけ!アンパンマン」シリーズの30作目。アンパンマンの声を30年間担当してきた戸田は「おかげさまで30周年を迎えることができて感慨もひとしおです」としみじみ述べる。好奇心旺盛でちょっと不思議な子・クルンを演じた杏は、「映画館に来るのが初めての子は?」と客席に質問。会場の子供たちは「はーい!」と大きな返事をし、杏は「みんなのデビューと30周年の場に立ち会えてとってもうれしいです」と笑顔を浮かべる。ばいきんまんが作ったメカ・ゴロンゴロを演じた児嶋は「大島さん!」という呼びかけに「児嶋だよ!」とお約束のツッコミをし、「アンジャッシュも25周年なので、四捨五入すると30周年ということで一緒に祝っていただけたらと思います」と挨拶した。

イベント中盤では主題歌「アンパンマンのマーチ」を歌うドリーミングが登場し、キャストと観客を巻き込み同曲を大合唱。歌い終えた後、ドリーミングは「昔、やなせたかし先生と『アンパンマンのマーチ』の歌詞についてお話したことがあります。やなせ先生は『アンパンマンのマーチ』の歌詞は難しいけれど、まだ言葉の意味がわからない子供だからこそ、いい言葉を聞かせなさい。そうして育った子供たちは、やがてそういう生き方を選ぶようになるっておっしゃいました。『アンパンマン』は本当にいい言葉であふれているので、この夏、何度でも映画館に足を運んでください」と呼びかけた。

終盤にはキャストが3人で、30作目の映画公開を記念したくす玉を割る一幕も。最後に戸田は「アンパンマンは私にとって、やなせたかし先生そのものなんです。先生はいつも『戸田さん、人が喜ぶことをやりなさい。人生は“喜ばせごっこ”』だとおっしゃっていました」と、2013年に死去したやなせたかしへ思いを馳せる。「今回のアンパンマンは“なんのために生きるのか”ということを問いかけるお話。親御さんたちにもためになる話になっていると思います。アンパンマンは100年続く番組だと思っておりますので、これからも力の限りがんばっていきます」と力強く宣言し、イベントは幕を閉じた。

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