アナログ・デバイセズ(ADI)は27日、2モデルのLED、フォトダイオード、およびアナログ・フロントエンド(AFE)をひとつのパッケージに内蔵した集積化光学モジュール「ADPD188BI」を発表した。価格は4ドル(1,000個受注時の単価)。

集積化光学モジュール「ADPD188BI」

「ADPD188BI」

このAFEは、優れた周辺光除去性能を提供し、消費電力の低減とバッテリ寿命の延長を実現する。また、アラームが誤作動すると、利用者は検知器を取り外したりスイッチを切ったりしがちだが、米国内の火災による死亡事故の約4分の1(23%)は、煙検知器が作動しなかったり、スイッチが切れていた場所で起きている。ADPD188BIでは、2モデルのLEDにより、水蒸気や埃が原因で起きるアラームの誤作動が低減する。

ADPD188BIは、光学モジュールを集積した3.8mm×5.0mm×0.9mmのモジュールで、青色(470nm)および赤外線(850nm)LED内蔵。ふたつの外部フォト・センサー入力と3つの370 mA LEDドライバを搭載し、20ビット・バースト・アキュムレータによりサンプル周期あたり20ビットを実現する。このほか、オンボードのサンプル間アキュムレータにより、データ読出しあたり最大27ビットを実現、信号に制限のある場合に最適化されたS/N比、I2CまたはSPI通信に対応するといった特徴がある。

また、ADPD188BIは、新しいUL217規格およびEN54/14604規格に適合する。統合化された設計により2色を使って粒子サイズを区別できるので、煙の検知性能と分類性能が向上し、誤作動の発生源を排除できる。このソリューションにより、フォトダイオードの近くにLEDを配置した後方散乱光タイプの設計が可能となり、基板サイズを小型化できるため、家庭用にも民生用にも使用できる小型の煙検知器を実現できるということだ。