日本銀行は6月27日、2018年1~3月期の資金循環統計(速報)を発表した。それによると、2018年3月末時点の家計が保有する金融資産の残高は前年比2.5%増の1,829兆円となった。年度末としては過去最高を更新したものの、前期比では26兆円減少した。

「現金・預金」は前年比2.3%増

  • 家計の金融資産 前年比(出典:日本銀行Webサイト)

    家計の金融資産 前年比(出典:日本銀行Webサイト)

家計の金融資産残高の内訳をみると、「現金・預金」は前年比2.3%増の961兆円、「保険・年金・定型保証」は同0.6%増の522兆円、「株式等」は同11.7%増の199兆円、「投資信託」は同1.4%増の73兆円、「債務証券」は同5.5%減の23兆円となった。

一方、家計の負債は318兆円で、このうち借入が300兆円を占めた。

民間企業の金融資産残高は同8.5%増の1,178兆円。内訳は、「株式等」が同16.1%増の388兆円と最も多く、次いで「現金・預金」が同3.8%増の261兆円、「企業間・貿易信用」が同7.1%増の238億円と続いた。

日本国債の発行残高は同1.2%増の1,097兆円。保有者の内訳は、日本銀行(中央銀行)が同7.4%増の459兆円で、保有者全体に占める割合は41.8%と過去最高を更新。このほか、国内銀行などの預金取扱機関は同8.7%減の188兆円で、保有割合は17.1%。海外投資家は同2.5%増の120兆円で、保有割合は10.9%となった。