電通国際情報サービス(以下、ISID)は、動画に映る人の特定の動作や姿勢を抽出するソリューション「Act Sense(アクトセンス)」の提供を開始した。同ソリューションには、米国カーネギーメロン大学(CMU)が開発した人体の姿勢の特徴点を検知する技術が利用されている。

  • Act Senseで動作を抽出したイメージ

    Act Senseで動作を抽出したイメージ

同ソリューションは、米国カーネギーメロン大学(CMU)が開発した、人体の姿勢の特徴点を検知する技術「OpenPose」を映像解析のエンジンとして利用し、同社が開発したアルゴリズムを組み合わせ、特定の動作、行為、姿勢を検出するもの。昨今、コンピューター・ビジョンの技術進展に伴い、映像の意味を解析し、生産性の向上や業務効率の改善に活用するニーズが顕在化している。同ソリューションを利用することにより、例えば、作業者を撮影した動画から、特定の行動がいつ発生したか、作業者の姿勢に無理が生じていないかなどを抽出することが可能で、工場、都市、オフィス、店舗、車、ヘルスケア等の幅広い産業やシーンで活用されることが想定されているという。

同ソリューションに利用されている技術「OpenPose」は、ごく一般的な単眼カメラで撮影した映像から、人体の姿勢をディープラーニングによって検出できるため、すでに撮影済みの動画にも適用することが可能となっている。これまでの姿勢検出技術が、対象者の身体に複数のマーカを装着して特別に撮影したデータが必要であったのに比べ、利便性が大幅に高まっている点が特徴だという。加えて、複数人の姿勢を同時に検知できること、検知がほぼリアルタイムで精度も高いといった優位性がある技術となっている。

なお、Act Senseは、CMUとのライセンス契約上の制約により、スポーツ競技の動作解析に適用することはできないということだ。