ASUS JAPANは6月20日に2018年PC夏秋モデルの発表を行いました。17製品33モデルの大量投入となりますが、中でも同社イチオシモデルとして、COMPUTEX TAIPEIで発表されたばかりのZenBook Pro 15や、ゲーミングブランド「ROG」製品を紹介しました。

  • ASUS 2018年夏秋モデルのイチオシはZenBook Pro 15(UX580)

説明会では執行役員 事業部長の溝上武朗氏が挨拶。ASUSが2006年以来トレンドメーカーとして、PCの多様化に応える製品を出し続けてきたとしたうえで、今回もデジタル新時代にぴったりの製品に仕上がっているとアピールしました。

  • ASUS JAPAN 執行役員 事業部長の溝上武朗氏です。手に持っているのはZenBook Pro 15で、COMPUTEXで発表後いち早く紹介できるようになったとコメントしていました

  • PCの多様化に対応と、多くのモデルをリリースしてきました

  • 製品の詳細を紹介したASUS JAPAN システムビジネス事業部 プロダクトマネージメント課 プロダクトマネージャーの杉田雄士氏

ASUS ZenBook Pro 15は、ディスプレイ付きタッチパッド「ScreenPad」を搭載した15.6型ノートPCです。COMPUTEX TAIPEIでお披露目され、大きな話題を呼びました。最上位モデル(UX580GE)はIntel Core i9-8950HKとゲーミングPC並のハイスペックCPUを採用、ディスプレイも4K(3,840×2,160ドット)解像度です。

  • カラーリングはディープダイブブルーと夜明けをイメージしてます

  • パームレスト側はヘアライン仕上げで、エッジはダイヤモンドカット加工となっています

また、sRGB 132%、Adobe RGB100%の広い色域を満たすだけでなく、工場出荷時にカラーキャリブレーションが行われており、放送用プロディスプレイに匹敵するDelta E2未満に調整されています。高性能に高品質のディスプレイを生かして、ASUS ZenBook Pro 15は動画編集や画像作成などのクリエーターもターゲットにしています。

  • sRGB 132%、Adobe RGB 100%、Pantone対応と色味に優れたUHDパネルを使用し、さらにカラーキャリブレーションも行って出荷すると、クリエイター利用も想定しています

ScreenPadはフルHD解像度の液晶が入っており、単なるタッチパッドとして機能するほか、拡張ディスプレイとして、そして独自のサブディスプレイとしての利用が可能です。

  • タッチパッドに液晶を採用したScreenPadが目玉機能。プログラムランチャなどに加えて

  • 電卓などの機能が使えます。拡張画面にすることも可能

  • ScreenPadはアプリケーションに合わせたメニューも用意できるとなかなか使い勝手がよさそうです

ScreenPadでより生産性の高い作業環境を

続いて、台湾ASUSTeK Computer Touch Tech R&D ManagerのDavid Lin氏がScreenPadの舞台裏を紹介しました。

  • ASUSTeK Computer Touch TechR&D ManagerのDavid Lin氏

同社のノートPC「ZenBook」のユーザーについて、利用シーンを調べると多くの人が仕事関係の資料作成としてMicrosoft Officeを使っていますが、そうしたビジネス利用だけでなく、動画やインターネットラジオなどを個人で楽しむためにも使っているといいます。

ただ、利用用途が広いほど、資料閲覧・編集以外にも複数のウィンドウを開いているため、作業領域はスクリーンサイズの65%しか使えない状況になっていると分かったそうです。

  • ZenBookユーザーの多くは生産性向上のために利用しているわけですが、実際にはそれだけに留まらず、買い物や動画視聴、音楽鑑賞など個人的な用途でも活用しています

  • 一方、ウィンドウを多く開くためにメイン画面が65%しか使えない(右)という問題があります

表示領域の確保として考案されたのが、サブディスプレイの搭載。サブディスプレイにスマートフォンを使うことも検討したそうですが、カーソルの操作感がスポイルされてしまうということで、タッチパッドに液晶を組み込むことで操作感を変えることなく実装しています。

  • アプリケーション毎のコンパニオン機能も用意されています。YouTubeを見ている場合はスライドコントローラーとして使えて、メイン画面を邪魔しません。結構使えます

出荷時にはアプリケーションランチャー、カレンダー、テンキー、電卓、Spotifyの再生に対応しているほか、Microsoft OfficeやYouTubeの追加操作にも対応しています。一方、すべてのソフトをASUSが提供することはできないことから、SDKを公開してサードパーティアプリも利用できるようにしています。