京王ライナーには最新型の5000系を充当。車体の基本的な構造は、ほかの通勤型電車とほぼ同じだ

座席指定制列車「京王ライナー」は、2018年2月22日にデビューしてから、早くも4カ月近くが経過した。東武東上線の「TJライナー」に始まり、西武鉄道・東京メトロ・東急東横線などを直通する「S-TRAIN」。同じく西武鉄道で、西武新宿~拝島間を走る「拝島ライナー」など、前向き2人掛けのクロスシートと、横向きのロングシートを転換できる車両を使った同種の列車は、昨今、次々にお目見えしており、花盛りだ。

「若干の追加料金を支払えば座って通勤できる」と、座席指定制の列車は帰宅する通勤客の間で人気が高いという。鉄道会社側も沿線価値の向上を狙って、積極的に導入を図っており、東急電鉄も、2018年冬に大井町線~田園都市線直通急行へ導入することを発表している。

京王ライナーの現状は?

では、京王ライナーの実態はどうであろうか。この列車は、京王線の主力運転系統である、新宿発京王八王子行きと新宿発橋本行きに対してそれぞれ、夕方~夜間に設定されており、運転本数も各5本。1時間間隔で走る。平日は20時台~0時台、土休日は17時台~21時台と、旅客の流動を睨んだきめ細かい設定にもなっている。

週末を控えたある金曜日。まずは新宿発20時台の京王ライナーを観察、試乗してみた。