一般的に7月の相場は、新たな株価材料が乏しく、閑散としやすく、株価が下がりやすい時期といわれていますが、本当のことなのでしょうか?過去のデータから統計的に検証してみました。

◆30年近い過去データから7月株式市場の傾向を検証
7月相場は、新たな株価材料が乏しく、閑散としやすく、株価が下がりやすい時期といわれています。しかし、そうは言われていますが、本当なのでしょうか? そこで今回は、7月相場がどのような傾向にあるのか、過去のデータから統計的に検証してみました。

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検証対象:全銘柄
検証期間:1990/03/01~2018/04/30
1銘柄当たりの投資金額:20万円

買い条件
・6月末の最終営業日の寄り付きで買い

売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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6月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で損益がプラスならば、7月の株価は上がりやすい月となります。反対に、勝率が50%未満で損益がマイナスであるならば、7月の株価は下がりやすい月といえるでしょう。

以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。

◇株式市場の傾向(7月)の検証結果
システムトレードの達人
勝率: 45.81 %
勝ち数: 38,003 回
負け数: 44,951 回
引き分け数: 2,309 回

平均損益(円): -356 円  平均損益(率): -0.18 %
平均利益(円): 15,368 円  平均利益(率): 7.68 %
平均損失(円): -13,668 円  平均損失(率): -6.83 %

合計損益(円): -30,388,291 円  合計損益(率): -15,195.73 %
合計利益(円): 584,016,089 円  合計利益(率): 292,017.13 %
合計損失(円): -614,404,380 円  合計損失(率): -307,212.86 %

PF(合計利益÷合計損失): 0.951
平均保持日数: 27.66 日

以上が、株式市場の傾向(7月)の検証結果です。検証結果を見ると、勝率は45.81%、平均損益は-0.18%となっています。1トレードあたりの平均損益(率)がマイナスになっていることから、7月は下落しやすい月といえるでしょう。

7月相場は、3月期決算企業の決算発表が6月で一巡し、相場全体でサプライズとなる株価材料が出づらい月です。株価材料が少ない中では積極的な買いが入りにくいと考えられ、株価は下落する傾向があります

今回の検証の結果、7月相場は下がりやすい傾向があることがわかりました。次は、そんな7月の株式市場の中でも好調な成績を期待できる個別銘柄を確認してみましょう。

◆下がりやすい7月でも好調な銘柄ランキング
ユニークなローソク足
表は先ほどの検証結果において、勝率の高い銘柄のランキングです。ランキング上位の銘柄の特徴を見ると、「カワサキ」「中日本興業」「センコン物流」などの銘柄があげられます。

これらの銘柄は優待権利確定日が8月末または9月末であることが特徴で、個人投資家の人気銘柄であることから、権利確定日を控えて、個人投資家が先回りして買いを入れる傾向があります。そのため、優待権利確定の直前である7月に株価が上昇しやすいといえるでしょう。7月の投資戦略を考える際は、上記の銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。

文=西村 剛