NTTPCコミュニケーションズは6月11日、都内で記者会見を開き、SD-WAN(Software Defined - Wide Area Network)サービス「Master'sONE CloudWAN」のラインアップを拡充し、インターネットを介さない網構成で利用が可能な「Master'sONE CloudWAN セキュアパッケージ」の提供を7月5日から開始すると発表した。

冒頭、NTTPCコミュニケーションズ サービスクリエーション本部 第二サービスクリエーション部 部長の三澤響氏は「国内でSD-WANが普及するためには、クラウド利用の拡大に伴う輻輳(ふくそう)や遅延を解決し、閉域ネットワークの利用、エントリーVPNの価格相当で導入できることに加え、可視化や運用効率化などSD-WAN固有の機能を活用できなければならない」と指摘。

  • NTTPCコミュニケーションズ サービスクリエーション本部 第二サービスクリエーション部 部長の三澤響氏

    NTTPCコミュニケーションズ サービスクリエーション本部 第二サービスクリエーション部 部長の三澤響氏

Master'sONE CloudWANは、ソフトウェア技術を使い、契約・利用状況などを一元的に管理し、コントロールパネルを用いてネットワーク構成を監視・設定でき、情報システム部門やSIer/NIerのオペレーション負荷を軽減し、企業の働き方改革を推進するほか、APIを提供するため顧客やSIer/NIerのシステムと直接連携することを可能としている

新サービスはMaster'sONE CloudWANをベースとし、主な特徴として「閉域ネットワークにおけるSD-WAN機能の利用」「ネットワーク輻輳しにくい低遅延なIPoE接続を採用」「シンプルな構成でアクセス回線も一元提供」の3点を挙げている。

  • 「Master'sONE CloudWAN セキュアパッケージ」の概要

    「Master'sONE CloudWAN セキュアパッケージ」の概要

閉域ネットワークにおけるSD-WAN機能の利用については、現状においてSD-WANサービスを導入するユーザーの大半はインターネット経由での利用環境を整備しているが、新サービスはインターネットと隔離された同社が提供する閉域ネットワーク上でSD-WAN機能を利用することができるという。

低遅延なIPoE接続に関しては、アクセス回線の「フレッツ」接続方式としてIPV6 IPoE接続を採用しているため、IPv4 PPPoE接続と比較して、遅延が少ない企業ネットワークを構築することを可能としている。

アクセス回線も一元提供することについては、同社が提供する専用エッジ装置にアクセス回線接続用ルータ機能が搭載されているため、専用エッジ1台でフレッツ回線を用いた閉域ネットワークの構築が可能。

また、同社が提供する「ファイバーライン(光コラボレーション)」の申し込みにより、アクセス回線から閉域ネットワーク、SD-WANまでを一元的に管理・運用することができるという。

  • 専用エッジ装置の外観

    専用エッジ装置の外観

三澤氏は「将来的には、エッジ装置をIoTのエッジコンピューティングとし、新しいビジネスモデルにチャレンジすることに加え、多様なソフトウェアを順次追加していく」と、今後のビジネスの方針を示していた。

ターゲットとしては利用が多いエントリーVPNの中堅中堅企業を想定し、今後3~5年間で4~5万拠点への導入を計画している。価格は、いずれも税別で月額料金がスタンダード/拠点で1万9000円、アクセス回線/回線が5000円、インターネットオフロード/VPNが3万円、初期料金がアクセス回線/回線が3万円。

NTTPCコミュニケーションズ 代表取締役社長 田中基夫氏は「ITが進歩していく状況下においてネットワークは使いにくく、リードタイムが長いが、新サービスはクラウドの時代に即した気軽に使えるサービスとして位置づけている。日本のネットワーク環境に合わせた新しい時代のクラウドの『部品』である」と、意気込みを述べていた。

  • NTTPCコミュニケーションズ 代表取締役社長 田中基夫氏

    NTTPCコミュニケーションズ 代表取締役社長 田中基夫氏