7月よりスタートする金曜ナイトドラマ『dele(ディーリー)』(テレビ朝日系、毎週金曜23:15~※一部地域を除く)で、山田孝之と菅田将暉が主演を務めることがわかった。

「削除」を意味する校正用語「dele」をタイトルに掲げる本作のテーマは、パソコンやスマホに残された「デジタル遺品」。意図的に残した“誰に見られても構わない記録”はもちろん、密かなコレクションから、こっそりとアクセスしたサイトの記録まで……。自分が突然死んでしまったとき、誰にも見られたくないデータは一体どう処理したらいいのか? 同ドラマは、“黒もしくはグレーな人知れぬデータ”に着目し、デジタル化した現代社会において、すべての人にとって大きな懸念材料となっている「デジタル遺品」に初めて光を当てた、1話完結型形の作品だ。

本作の主人公・坂上圭司(山田)と真柴祐太郎(菅田)が生業とするのは、依頼人に代わって死後に不都合なデジタル記録をすべて“内密に”抹消する仕事。圭司は、フリーのプログラマーで、原因不明の難病で下半身の麻痺が進行し、車椅子生活を送っている。亡き父が設立した「坂上法律事務所」と提携し、会社「dele. LIFE」を立ち上げ、依頼人の死後に遺留データを内密に消す仕事をしており、頑固でプライドが高く、テリトリー意識が強い男。一方の祐太郎は、フリーランスの何でも屋。ひょんなことから、圭司の仕事を手伝うように……。オフィスから出ない圭司に代わり、死亡確認など足を使った業務を中心にサポート的な仕事をこなす。性格は、素直で無邪気。人懐っこく、誰からも好かれるが、自分のことを聞かれるのは苦手。しかし、その佇まいからは想像のつかない過去を隠し持っている男だ。

しかし、2人は任務を遂行しようとするたび、様々な問題に巻き込まれ、依頼人の人生とそこに隠された真相をひも解かねばならぬ状況へと追い込まれていくことに。不正を告発しようとしていた記録、遺書、愛する人との思い出、場合によってはテロ計画の証拠など、さまざまなデータが存在し得る「デジタル遺品」は、タイムリーなだけでなく、人間ドラマを描くに当たり、無限の可能性を秘めた題材。本格ミステリーから泣ける人間ドラマ、アクションサスペンスまで……多彩なジャンルの物語を描くことができる最高のドラマフォーマットといえる。

そんな世界観を描くにあたり、気鋭のベストセラー作家・本多孝好が本企画の幹として参加し、完全オリジナルドラマの原案と脚本に初挑戦する。また、本多とともに各話の脚本を担当するのは、直木賞作家の金城一紀をはじめ、瀧本智行、青島武、渡辺雄介、徳永富彦という布陣。瀧本は監督としても参加し、常廣丈太とともにメガホンを取る。また音楽は、アニメから映画まで数多くの話題作を手掛ける岩崎太整とDJ MITSU THE BEATSが担当。撮影は、新鋭カメラマン・今村圭佑を起用し、このプロジェクトでなければ実現不可能なチーム編成となった。

山田は、今回のオファーについて「デジタル遺品を題材にするということ」と「菅田との共演」に惹かれたという。2人は、『勇者ヨシヒコと導かれし七人』(2016年)の第1話、『闇金ウシジマくん Part2 』(2014年)などで共演経験はあるものの、「いつかガッツリ共演してみたいと思っていたので、今回の設定はとても嬉しく思いました。まさか連続ドラマで実現するとは予想外でしたが……」と語っている。そんな2人のコメント全文を以下に紹介する。

<山田孝之(坂上圭司・役) コメント>
オファーを受けたとき惹かれたのは、デジタル遺品を題材にするということ。そして、菅田くんとの共演でした。誰もが気にかけているデジタル遺品ですが、現在その解決策があるとするならば、“信頼できる人間に頼む”という、実にアナログな方法くらいしか思い浮かびません。しかしその現実を知らせることは、とても意義のあることだと考えます。菅田くんとは過去3回共演しましたが、いつかガッツリ共演してみたいと思っていたので、今回の設定はとても嬉しく思いました。まさか連続ドラマで実現するとは予想外でしたが。

このドラマの面白い点は、毎回脚本家の方が違うというところです。回によってそれぞれ描写や表現方法に違いも出てきます。それをひとりの人間として演じることは、難しい作業ではありますが、やり甲斐もあります。僕が演じる圭司は、決して悪い人ではないのですが、まあ、性格はよくないかなと思います。“他人から見たらムカつく人”を演じるのは面白くもあり、難しくもあります。セリフは少し大変です。圭司は知識が豊富なので、説明セリフやカタカナの用語が多いんです。しかも、パソコンを触りながら話すので、ついつい画面に出てきた文字を読みたくなっちゃうんですよ。実は第1話の台本を読んだときに、絶対に大変な思いをすることは分かっていたので、ゆっくりしゃべろうと考えていたんです。でも、圭司として言葉を発したとき、「やっぱり、この人はゆっくりしゃべる人じゃない。抑揚無く早口でしゃべらなきゃ、らしくないな」と。まあ、それを実践すると、NGが多く出るわけですが。演じる側としては大変ですけど、そこがまた面白いところでもありますね。撮影では日々、“残るもの”を作ってきている、という感覚があります。文字にしちゃうと何だかなぁ……という感じですけど、この作品に携わる全員の“熱意”がちゃんと伝わると思います。また皆さんには、耳から入ってきたセリフをしっかりと心で受け止めてほしいです。というのも、劇中でごく普通に話している言葉の中に、伝えたいことがたくさんあると感じたからです。「この人はそうなんだ」ではなく、自分だったら、自分の周りだったら……と考えてほしいです。今回の作品では特にそう感じています。

<菅田将暉(真柴祐太郎・役) コメント>
祐太郎は「dele. LIFE」で働き始める前まで、ちゃんとした職があるわけではなく、ふらふらとしていた男。そんな“たゆたっている感じの人間”が居場所を見つけていく過程を、日々の撮影で実感しています。今回は衣装など、ビジュアルにもこだわりました。特殊にしたいわけではないですけど、何か記憶に残るものにしたくて……。髪型など、祐太郎の長所である“自由な感じ”を意識しています。また、彼が抱く素朴な疑問は、視聴者目線に近い感覚。そういう素直な感じは、大切にして演じています。

この現場は“みんなで一緒に作っている感覚”があって、すごく楽しいです。みんな、本当に楽しそうに撮影している、それがすべてなんじゃないかな。“よりよいもの、面白いものを楽しんで作ろう”というベースは、作品にも絶対に出ているはず。その点、全員が様々な観点から意見を言い合える今回の現場は、すごく理想的な形だと思います。山田さんから受ける刺激も大きいです。山田さんはお芝居の最中はもちろん、意外と撮影合間に話す内容にヒントがたくさんある方。リハーサルをやってみて「ここはどうしようかな」と考えているとき、山田さんと話をすると、腑に落ちることがよくあります。

今っていろいろ白黒つけることが増えたけれど、一見悪く見える人も、実はそうでもなかったりする。それも含めて“人間”なんです。そういう視点が一話ごとの物語の結末にも表れていて、僕はすごく好きです。この作品で描かれる人間像に、きっと見てる方は驚き、考えさせられ、答えを見つけたくなるはず! そういう刺激が随所にあるドラマだと思います。