米AgileBitsは5月22日 (現地時間)、同社のMac用パスワード管理ツールのメジャーアップグレードとなる「1Password 7 for Mac」の提供を開始した。シンプルで情報を見分けやすいデザイン、機能的なユーザーインターフェイスへと刷新し、またセキュリティとパフォーマンスを強化した。これまで以上に便利に、そして安全にパスワードを管理できる。

新しいデザインは、ログイン情報など重要なコンテンツが目立つように、サイドバーにダークテーマを採用した。アイテム欄でも重要な情報をハイライトで目立たせ、そのアイテムが納められているVault (金庫)を表示するようにした。

メモ欄がマークダウン表記に対応、太字や斜体、リストなどを使って読みやすいようにテキストをレイアウトできる。また、「Courier Prime Bits 」という1Password向けにデザインしたカスタムフォントも用意した。アルファベットの大文字と小文字、数字、記号が混じり合ったパスワードの文字を、間違えずに読み取れるようにデザインされている。

  • マークダウンを使ったメモのレイアウト例

    マークダウンを使ってメモのテキストをレイアウト

  • Courier Prime Bits

    1Password用にデザインしたカスタムフォントを用意

ミニアプリ (1Password mini)も操作性が向上するようにデザインを刷新。開いているWebサイトに絞り込んだアイテムを表示して、ログインなどの入力を手助けする機能が、ブラウザだけではなく、iTunesなどアプリケーションとも連動するようになった。

  • 入力支援機能がアプリケーションとも連動

    iTunesを使用している時はApple IDを表示するなど、入力支援機能がWebサイトだけではなく、アプリケーションとも連動

動作面では、1Passwordと1Password miniを1つのプロセスにまとめることで、メモリー使用量が少なくなり、起動が速く、全体的なパフォーマンスも向上したという。

ログイン情報の安全をチェックするWatchtowerが、メールアドレスの流出データベースと照合するサービス「have i been pwned?」に対応し、1Password内でメールアドレスの安全性を確認する。ほかにも、2要素認証をサポートしているWebサイトで2要素認証を利用していない場合や、HTTP接続での個人情報入力に警告を発する。また、Touch IDを搭載するMacでは、Mac内蔵のSecure Enclaveによる保護をサポートする。

1Password 7 for Macは、AgileBitsが2016年に提供を開始したサービスサブスクリプション (月額2.99USドル)で使用できる。オプションとして1ライセンス=64.99USドルのライセンス販売も行うが、AgileBitsはサービス面で充実したサブスクリプションの利用を勧めている。なお、有料アップグレードを提供しにくいMac App Storeでは、サブスクリプションのみに制限し、ライセンス販売は行わない。今回は全く新しい製品として1Password 7を登録し、サブスクリプションのみとなるMac App Storeでは今後、メジャーアップグレードを含めて継続的にアップデートを提供していく計画だ。