TDKは、米国カリフォルニア州の電源ICの設計を行うベンチャー企業「Faraday Semi」を買収したことを発表した。現時点で同社はTDKの完全子会社となっている。

Faraday Semiは、DC-DCコンバータ(POL)などのパワーマネジメントに特化したソリューションの提供で急成長している半導体開発会社。同社のソリューションは高機能な半導体にTDKが独自開発したパッケージング技術"SESUBTM"と、最新の部品技術を3D実装技術で組み合わせ、POLを小型化かつ低背化したもの。これら技術の組み合わせにより、顧客が使いやすい高効率な電源を提供できるようになり、このたび世界最小クラスの高電力密度POL「μPOL」を生み出した。

この超小型のデバイスは、高密度かつ高効率のデータストレージや信頼性の高いデータセンターで使われる、最新のASIC、FPGA、CPUなどのハイレベルな要求にも対応する。高い効率と放熱性にも重点を置き、ICT向けやその他のアプリケーションを含む分散型電源システムに適したデバイスとなる。

今回の買収により、TDKは、今後拡大する極小サイズのパワーソリューションとそれに伴う半導体の進化に対応しながら、より高効率、高性能、超小型のソリューションを提供していく。同ソリューションが顧客システム全体の効率向上に貢献し、ICT、産業機器 や自動車市場における世界中の顧客のコストパフォーマンスの向上にもつながることを期待しているとしている。