イーソルの子会社であるイーソルトリニティ(以下、トリニティ)とRapita Systems(以下、Rapita)は、トリニティがRapita の製品を日本で販売するための新たな販売店および技術パートナーとなることで合意したことを発表した。

両社は、日本の組み込みソフトウェア市場の自動車分野において、ソフトウェアの検証をより効率的かつ信頼性をより高めることを目指す。これを実現するため、トリニティはRapita製品のマーケティング、販売および技術サポートを提供し、Rapitaのコンサルティングサービスとハードウェアシステムのセットアップから解析業務のエンジニアリングサービスである"Verification and validation(V&V)サービス"までを日本市場において展開するという。

また、トリニティは、日本の顧客がRapita製品を容易に利用できるように製品やサービスの提供を行う。これらには、"Rapita Verification Suite(RVS)"とRTBxハードウェアといった製品が含まれる。

RVSは、ISO 26262やDO-178B/Cなど各種機能安全規格に対応するソフトウェアの単体テストからシステムテストの実行、コードカバレッジ解析、最悪実行時間解析、タスクスケジューリング解析の機能を提供する。またRTBxは、実機を使用してテスト実行および解析機能を実現する為の高速・大容量データロギングシステム。実機を使用することで、従来では困難とされたマルチコアターゲットでのシステムテストにおいても、高精度且つ高速な解析機能を提供することが可能となった。特にWCET解析については、GPU等を含んだ複雑なヘテロジニアス構成のシステムにおいては、一般的に静的解析だけでは不可能と言われているが、Rapitaが提供するRVS+RTBxの動的解析機能により現実的な解析を行えるようになった。

トリニティはこれらの製品に加え、Rapitaの技術サポートやV&Vサービスを日本市場にマッチしたサービスとして提供することにより、ISO 26262やDO-178B/Cのような各種機能安全規格に対応するために必要とされた時間の短縮、およびコストを大幅に削減するとしている。