NTTドコモは4月11日、アンテナ設置に適するような場所がない場所、人の集まる場所における通信速度の低下への対策、よりつながりやすいサービスエリア構築を目的とした、マンホール型基地局の試作機を 開発したと発表した。

マンホール型基地局を本格運用するにあたっては、「快適な通信環境を提供できるサービスエリアが確保できること」「マンホール上を含むマンホール型基地局周辺の電波の強さが、電波防護指針に基づく電波法令を順守した値であること」「設置場所の安全基準に準拠したマンホール蓋の強度であること」を満たす必要があり、実証実験はこれらを満たす技術の確立を目的としている。

サービスエリアを最大化しつつ、基地局の真上に人が立った状態でも基地局からの電波の強さが電波法令を満たすことが、マンホール型基地局のポイントとなる。

アンテナは地中10cmの深さに設置されており、無線装置への光回線の接続、電源の確保は、地下埋設された配管により地上から引き込んでおります。また、サービスエリアは半径90m程度となっている。

既に今年3月より、北海道札幌市に実証実験用の初めての基地局を開設し、主に積雪環境が運用に与える影響を検証している。

  • マンホール型基地局のイメージ

  • サービスエリアイメージ

今後、東京都渋谷区、沖縄県南城市で、高温環境やトラフィック負荷が運用に与える影響の検証も予定されている。