通勤前、疲れた時、睡眠――日常生活のなかでできる、簡単な脳の鍛え方を米山医師がレクチャー!脳を常に「冴えた」状態にしておくことで、120%の力を出せる?

◆いつもの生活で無理なく脳を活性化する方法
仕事の効率を上げたい、お金持ちになりたい……。目標を達成するためのカギは、「脳との付き合い方」にあった?脳の持つ「クセ」を知り、うまく活用することで、成果をだしやすい体質を作ることが可能なのだそう。作家で医師の米山公啓先生が、脳の効率的な鍛え方をレクチャーします。

筆者:日常のなかで“無理なく”脳を活性化させるテクを教えてください。

米山医師:脳にとってよい環境を作ることがポイントです。まず、朝食をとらない人もいますが、これは脳のためにはよくありません。早朝は、脳にとって唯一のエネルギー源となるブドウ糖が減った状態。そのままだと脳が十分機能せず、記憶力も低下し、仕事の効率が下がります。

ご飯やパンといったデンプン質が含まれたものをしっかり食べ、血糖値をあげてから会社に行くこと。脳に刺激を与えるには、生活の中に「新しいこと」を取り込んでいくことが大事です。朝1時間早く出社したり、通勤ルートをいつもと変えてみるなど、ちょっとした変化を加えてみましょう。

筆者:通勤前のちょっとした習慣で、朝から脳を“冴えた状態”にできるのですね。仕事中、疲れた脳をリセットしたい時には、どんな方法が有効でしょうか。

◆仕事中の1時間に一度は休憩する
米山医師:疲れたなと感じたらチョコレートを食べるのが効果的です。理由は2つ。脳のエネルギー源となるブドウ糖を補充すること。そしてもうひとつが、脳をリラックさせることです。チョコを食べると、副交感神経が活性化し、リラックス状態になることが証明されています。脳がリセットされることで、再び仕事への意欲も生まれるはず。冷やしたチョコを食べれば、「冷たい」「甘い」という2つの刺激が得られ、より効果があります。

また、ぶっ続けで仕事をせずに、適度に休みをいれながら脳の疲労を防ぐこと。疲れを防ぐだけでなく、休むことで、脳の中の情報が整理され、一番よい思考回路が出来上がるのです。1時間に1回は休むことを心がけてください。

筆者:休憩の時には、どんな風に過ごすのがいいのでしょう?

米山医師:ちょっとした気分転換で構いません。立ち上がって外を眺めたり、コーヒーを飲んだり。楽器演奏や絵を描いてみるなど、右脳を刺激する遊びもおススメ。最近は、スマホアプリでの楽器演奏などもありますから、そうしたものを活用するのもいいですね。

筆者:脳に効果的な「眠り方」はありますか?

米山医師
:脳を十分に休ませるには、寝る前の30分間の過ごし方が大事。仕事をしたり、パソコンやテレビを観たりすると、脳が興奮し、なかなか眠りに入れません。お風呂やアロマなど、リラックスした状態で眠りにつくことで、質の高い睡眠をとることができます。ただし、睡眠にはもうひとつの効果があります。それは、記憶を整理し、定着させる効果です。覚えたい情報がある時や資格取得の勉強などをしている人は、寝る前に学習することをおススメします。

教えてくれたのは……米山公啓さん

作家、医師(医学博士)。1952年5月10日、山梨県甲府市生まれ、聖マリアンナ大学医学部卒。聖マリアンナ医科大学で超音波を使った脳血流量の測定や、血圧変動からみた自律神経機能の評価などを研究し老人医療・認知症問題にも取り組む。外勤先の天本病院(東京都多摩市)にて在宅医療にも10年以上参加。健康管理部において、ニコチンガムを使った禁煙教室を実施した。

1998年に内科助教授を退職し、本格的な著作活動を開始。現在も週3日、東京都あきる野市にある米山医院で診療を続けている。1990年に、看護雑誌にエッセイの連載を始めたのをきっかけに、現在では医学ミステリー、小説、エッセイ、医療実用書などを手がける。年間10冊以上のペースで書き続け、現在までに280冊以上を上梓している。

取材・文/西尾英子

文=あるじゃん 編集部