明日公開しなければならないソースコード書いているプログラマー、生産ラインでの精密部品の組み立て、役所に提出しなければならない大事な資料を作成している管理職、はたまた薬品やフラスコを片手に熱を加える研究者。こんなゾーンで、頻繁且つ唐突にインターラプトが生じるようであれば、あまり生産性は期待できない。結局時間が延びるだけでなく、質の低下も懸念される。極端な話、事故も多くなる。

オープンさをアピールするばかりに業務が阻害されるケースは海外の職場事情でも良く目にする。無規則に崩れる職場環境と生産性の低下の関連を指摘する声だ。音との関係も気になるところだ。騒音障害防止のためのガイドラインには、等価騒音レベルで85db以上になる可能性が大きい作業場に6カ月に1回の測定を求めている。状況次第であれば、肉声でも85dbを超える場合はあるであろう。法令、規則、ルールに則った運用はもとより、コミュニケーションにも配慮した緻密な設計に基づいた全体としての職場レイアウトの構築やメリハリの効いた運営が求められる。

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KDDIは、メガネ型ウェアラブルデバイス「JINS MEME」(ジンズ・ミーム)や集中できる場を目指すワークスペース「Think Lab」(シンク ラボ)を活用した実証実験を開始することを9日、発表した。

同社はワークスタイル改革の1つとして業務環境の見直しにも取り組んでいるが、「自席では話し掛けられたり、急に打ち合わせに呼ばれたりするので集中して考えにくい」という生産性阻害要因に対して、オフィスと集中度の相関関係を計測する実証実験を行う。同社は約7,000名規模のテレワーク環境を整備、2016年4月には総務省の「テレワーク先駆者100選」に選定、KDDI飯田橋オフィスの20階カフェテリアをリニューアルし集中席を設置するなど業務環境の整備、見直しに取り組んでいる。

今回の実証実験では、瞬きや視線移動などをアプリ連動で取得できるメガネ型ウェアラブルデバイスJINS MEME (ジンズ・ミーム/ジンズ社)や脈拍やストレス、行動記録を測定するバイタルモニタービーコン MEDiTAG(メディタグ/ホシデン社)を用いて、KDDI社員約20名がモニターとなり行われる。オフィス自席、自宅(テレワーク)、20階カフェテリア集中席に加え、集中できる場を目指すワークスペース「Think Lab (シンク ラボ)」(ジンズ社)など執務環境による違いから効果を分析、課題を抽出していく。4月から6月の実施期間を予定している。