3月27日、SBI証券が主宰するセミナー「<入門編>コツコツ貯めて賢く運用! つみたてNISA・iDeCo活用セミナー」がベルサール東京日本橋で開催された。セミナーではファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子氏など専門家が登壇し、2018年1月より開始された話題の「つみたてNISA」、そして「iDeCo(個人型確定拠出年金)」や「NISA(少額投資非課税制度)」について解説。教育資金や老後資金に向けた資産運用を考える来場者が熱心に耳を傾けていた。

ついに始まった「つみたてNISA」

投資の利益には、通常約20%ほどの税金がかかる。このうち一定金額の範囲内で購入された金融商品の利益が非課税となるのが、NISAの仕組み。例えば個人投資家の場合、120万円を上限に最長5年間、非課税で運用できる。これに対してつみたてNISAは、年間40万円を上限に、最長20年間、非課税で運用できる制度。その目的は、少額からの長期・積立・分散投資を支援することにある。近年、長期的に資産を形成できる様々な制度が誕生しているが、「つみたてNISA」もまたそのような流れの一環といえるだろう。

つみたてNISA/iDeCoの基本を知る

セミナー第1部では、ファイナンシャル・ジャーナリストの竹川美奈子氏(以下、竹川氏)が登壇し、「つみたてNISA/iDeCoの基本と活用法」と題した講演を行った。竹川氏はまず、つみたてNISAを端的に「投資信託を積み立てていく制度」と説明。その特徴を「非常に少額から積み立てられる」「対象商品が厳選されている」「手数料が安い」「対象は株式もしくは株式を含むバランス型ファンド」とまとめた。また注意事項として「枠の再利用ができない」、つまり商品の預け替えができないことを挙げる。

  • LIFE MAP, LLC代表 ファイナンシャル・ジャーナリスト 竹川美奈子氏

  • つみたてNISAのメリットをわかりやすく説明する竹川氏

続いて「iDeCo」について説明が行われる。竹川氏はiDeCoを「公的年金に上乗せして、老後資金の準備ができる制度」と説明。その特徴を税制メリット、具体的には「掛金が全額所得控除の対象となること」「運用益が非課税となること」「退職所得控除、公的年金等控除の対象となること」とまとめる。そのうえで「所得控除で戻ったお金は使ってしまわずに、預金や投信に回す仕組みを作りましょう。NISA用の資金にするのも良いでしょう」と運用方法を勧めた。