個人的に、LUMIX TX2の目玉機能の1つと考えているのがスマートフォン連携で利用するワイヤレス機能で、新たにBluetooth 4.2とBluetooth Low Energy(BLE)に対応した点が大きなトピックです。BLEは、低消費電力で機器同士を常時接続するための通信規格で、常にスマートフォンとカメラを接続しながらあまり電力を消費しないというのがメリットです。

Bluetoothは、スマートフォンとカメラの接続が簡単なのも特徴。カメラのBluetoothをオンにして、スマートフォンのBluetooth機能から接続を選べば、パスワードの入力をせずに接続が完了します。

BLEで接続するメリットは、カメラの起動をコントロールできるという点です。スマートフォンの専用アプリ「Panasonic Image App」から、BLEで接続したカメラの電源をオンにすることが可能。その後、カメラ側で無線LANが起動するので、スマートフォンから接続すれば、撮影画像の転送やリモートコントロールができます。

  • さまざまな機能を備えるスマートフォン用アプリ「Panasonic Image App」

  • カメラの電源をスマートフォンのアプリからコントロールできます。これは電源オフですが、電源オンも可能です

これは想像以上に便利でした。特に、iPhoneの場合はOSの仕様上、アプリから無線LANをコントロールできないため、いちいちWi-Fi設定からカメラと接続する操作が必要ですが、一度接続すれば撮影から再生、画像の転送までスマートフォンからコントロールできます。

無線LANで接続している間は、撮影した画像を自動でスマートフォンに転送する機能も利用できます。あらかじめ設定した画像サイズで撮影するたびに転送するので、撮影後にすぐにスマートフォンで補正やSNSへの投稿ができます。

  • 自動画像転送機能をオンにしておくと、撮影時に自動的に無線LAN接続して、画像をスマートフォンに転送します

  • スマートフォンに転送する画像のサイズは自由に変更できます。SNSで使うのであれば、小さい画像サイズで十分でしょう

個人的にヒットだと感じたのは、撮影と同時にスマートフォンの位置情報を使って画像に撮影場所を記録してくれる機能です。この機能があれば、旅行のときなど、この写真はどこで撮影したのかを確認できます。Bluetoothで位置情報を自動的に転送してくれるので、従来のようにあとから位置情報をカメラに転送して書き込む、といった作業が不要になりました。

  • 位置情報の記録設定をオンにしておくと、画面にGPSマークが表示されます

ただ、LUMIX TX2のワイヤレス機能はちょっと複雑で、スマートフォンへの画像転送はBluetoothではできず、必ず無線LANを使う仕組み。無線LANは、1回ごとに接続を実行する動作が入るため、時間がかかるのがネックです。「画像サイズを2M以下にしてBluetoothで転送する」といった機能があれば、無線LANを使わずBluetoothだけですぐ接続できるので、そのように改良してほしいところです。

また、USB充電をしながら撮影もしたいところですが、相変わらず充電しながらの撮影には対応していません(電源オフの状態のみUSB経由で充電が可能)。そろそろデジカメもスマートフォンのように充電しながら使えるようにしてほしいものです。