西日本電信電話(NTT西日本)とNTTフィールドテクノは、AIを活用した道路路面診断ソリューションの提供を3月30日より開始することを発表した。

  • ソリューションの概要

    同ソリューションの概要

高度成長期に整備された舗装道路は老朽化が進み、道路の適時適切な修繕による予防保全型管理の必要性が高まるなか、広範囲な道路の点検、診断にかかるコストや労力が大きな課題となっている。

このような背景のもと、NTT西日本は、2017年11月から2017年12月末まで、AIを活用した安価かつ効率的な道路路面診断のフィールドトライアルを実施した。同トライアルでは、商用化に向けて高価な機材や専用車両を用いた手法に対するコスト優位性や、道路パトロールによる目視点検に対する効率化について検証を進めており、このたび商用サービスとしての目途がついたため、ソリューションとして提供を開始する運びとなった。

同ソリューションは、道路路面性状に関する「データ収集」「データ解析・診断」「解析・診断結果の視える化」をワンストップで提供するもの。具体的には、道路点検手法を効率化・自動化し、平たん性やひび割れ率などの路面性状を示す指標値の算出を低価格で提供し、点検員が実施する目視や手作業による路面点検時の課題である、点検員ごとの判断のばらつきや業務稼働を低減する。さらに、道路路面性状の解析・診断結果をクラウド地図上に可視化して提供することで、損傷状況や異常箇所の確認を容易にする。

各社の役割は、NTT西日本が、スマート光ソリューションの実績やIoTやAIにかかわる最新技術・ノウハウの提供による本ソリューションの企画、および道路路面診断サービスを利用する際に必要となるネットワークサービスの提供。NTTフィールドテクノが「道路路面診断ソリューション」の提供。

提供料金は、診断距離 1kmあたり1万8000円(税抜)からで、顧客の利用条件に沿って価格を見積る(100km以上の場合)。なお、同ソリューションは、4月4日〜6日に東京ビッグサイトで開催される「第2回 AI・人工知能EXPO」に出展されるということだ。