大平技研は、業務用の超小型光学式プラネタリウム投影機「MEGASTAR-Neo(メガスター・ネオ)」を新開発し、1号機を石川県・金沢市の銀河の里キゴ山(キゴ山ふれあい研修センター)に納入致したと発表した。同機種は、大人一人で簡単に持ち上げられる大きさ・重さとなっている。

MEGASTAR-Neoは、大人一人で簡単に持ち上げられる

MEGASTAR-Neoは、大人一人で簡単に持ち上げられる

MEGASTAR-Neoは、同社のプラネタリウム施設用(業務用)製品ラインナップ「MEGASTARシリーズ」の中で、ドーム直径5~15mまでに対応した小~中型館向けの新機種。新開発の高効率な投影光学系と、最新の超高輝度白色LEDを採用することで、本体球体部直径320mmというコンパクトボディを実現。投影恒星数は標準100万個のところ、今回納入された1号機はキゴ山特別仕様で500万個となっている。総重量はおよそ33kg(上部恒星球本体19kg+下部方位軸装置14kg、分割可能)。大人一人で簡単に持ち上げられ、一般の宅配便でも輸送することができるため、現場でのメンテナンスが容易になるほか、緊急の際にも迅速に輸送可能となっている。また、機能を極力シンプルにすることでコストを抑え、信頼性も向上させているという。

同機種は、デジタルプラネタリウムとの併用を前提として開発されており、連動することによって、学習用途からエンターテインメント、リラクゼーションまであらゆるニーズに応えることができる。地平線下の遮光は電源や電子回路不要の重力シャッター方式を採用し、標準では水平­ドーム向けとなっている。上部の恒星球本体は、簡単操作で分離できるため、方位回転が不要な施設やモバイル用途には下部の方位軸装置なしでの使用も可能だということだ。

  • リニューアルセレモニーの様子

    リニューアルセレモニーの様子

また、3月25日には銀河の里キゴ山でリニューアルセレモニーが開催された。山野之義金沢市長が「金沢市の宇宙教育推進の拠点にしたい」とあいさつし、国立天文台副台長で銀河の里キゴ山名誉館長の渡部潤一氏からのビデオメッセージの紹介や大平貴之の機器解説、かわさき宙と緑の科学館の國司眞氏による星空解説などが行われた。なお、同市内小中学生から公募された機器の愛称は「ほしたまごん」に決まったということだ。