日立製作所は3月27日、IoTを活用し、建設現場の生産性や安全性の向上を実現するシステムを開発した。新システムは、同社が開発した専用端末とクリーンビーコン)、GPSを用いて屋内・屋外問わず作業者や建設機材の位置情報をリアルタイムに把握することで、作業員の余剰・不足の検知や人員の適正配置を可能にし、生産性の向上に貢献する。

  • 日立が開発したシステムの概要

作業員や建設機材の位置情報を把握する際、屋内の建設現場ではビーコンを、屋外の建設現場ではGPSを活用することで、携帯電話の電波状況に左右されることなく、かつ、場所を問わずにリアルタイムで位置情報を把握することを実現する。また、920MHz帯通信を用いることで、電波障害に強い通信機能を提供する。

また、端末に内蔵した3軸加速度センサーと気圧センサーにより、作業員の転倒・落下や、熱中症環境や立入禁止区域への進入といった危険行動や建設機材の稼働・停止を速やかに察知する。危険行動を察知した場合には警報を発することも可能。

同社は今後、複数の建設現場において現場実証を行い、新システムの2018年度上期中の商用化を目指す。