ANAとアリタリア-イタリア航空は3月23日、包括提携契約を締結し、冬ダイヤ開始の10月28日より、日本=イタリア間と日本・イタリア国内線に相互にコードシェアを実施する。今回のコードシェアは第1ステップとして、アリタリアが運航する成田=ミラノ/ローマ線にANA(NH)の便名を付与するほか、アリタリア運航のイタリア国内6路線とANA運航の日本国内5路線にそれぞれ便名を付与する。

  • 冬ダイヤ開始の10月28日より、日本=イタリア間と日本・イタリア国内線に相互にコードシェアを実施

    冬ダイヤ開始の10月28日より、日本=イタリア間と日本・イタリア国内線に相互にコードシェアを実施

23日に都内で行われた調印式には、ANA常務執行役員の藤村修一氏とアリタリアの最高戦略・オペレーション執行役員のイラチ・マッシモ氏が出席した。国内線の対象路線は、アリタリアが運航する成田=トリノ/ミラノ/フィレンツェ/ボローニャ/ベネチア/ナポリ線、ANAが運航する成田=新千歳/仙台/伊丹/福岡/沖縄線となる。コードシェア運航開始日は10月28日を予定しており、販売開始は9月中旬を見越している。

今回のコードシェアに関してイラチ氏は、「イタリアと日本の関係が凍っていた状況からのファーストステップ」としている。ANAのイタリア線に対して藤村氏は、「休止して以降、チャンスがあれば思っていたが自社で運航するビジョンが見えなかった」と話し、半年ほど前からスカイチームのアリタリアとの提携の検討を開始した。

ANAは、日本とイタリア間の渡航需要は伸びており、双方へのマーケットの拡大は非常に重要であると認識。また、観光・グルメの需要が高いイタリアは、日本にとって訪日プロモーションの重点市場であると位置づけている。今後の提携に関しても、スターアライアンスからの承認を前提として検討していく。

  • 搭乗したコードシェア区間のマイルが積算できることに加え、両社マイレージ特典航空券が利用できるようになる

    搭乗したコードシェア区間のマイルが積算できることに加え、両社マイレージ特典航空券が利用できるようになる

今回の提携はあくまでもコードシェアのみを対象としており、経営破綻したアリタリアに対し、事業会社として再建を目指した出資の計画はないとしている。また、マイレージの提携では、搭乗したコードシェア区間のマイルが積算できることに加え、両社マイレージ特典航空券が利用できるようになる。

アリタリアはイタリア最大の航空会社でイタリア国内23都市・世界70都市へ運航している。 加盟するアライアンスはスカイチームであり、スカイチームの加盟航空会社は、アリタリア、アエロフロート、アルゼンチン航空、アエロメヒコ航空、エア・ヨーロッパ、エールフランス、チャイナエアライン、中国東方航空、中国南方航空、チェコ航空、デルタ航空、ガルーダ・インドネシア航空、ケニア航空、KLMオランダ航空、大韓航空、ミドル・イースト航空、サウディア航空、タロム航空、ベトナム航空、厦門航空となる。

アリタリアは2010年よりエールフランス・KLMオランダ航空、デルタ航空との大西洋横断ジョイントベンチャーに参加し、大西洋路線において世界一のネットワークを提供している。サービスクオリティー、顧客満足へのこだわり、ハイレベルなプロ意識には定評があり、"空飛ぶイタリア大使"と称しながら、メイド・イン・イタリアで提供するイタリアならではのおもてなしを展開している。