SAS Institute JapanのJMPジャパン事業部は3月15日、探索的データ分析ソフトウェアである「JMP(ジャンプ)」の最新バージョン「JMP 14」及び、同製品にさらに高度な分析機能を追加したという「JMP Pro 14」を、全世界同時に3月22日(米東部時間)に出荷開始すると発表した。

JMP 14では、データソースへの新たな接続方法、データのクリーンアップをより効率的に行える機能、データの視覚化と実験計画のオプションなどを追加し、分析ワークフロー全体のより迅速で深い洞察を可能にするという。

JMP 14の主な新機能として同社は、新しいJMPプロジェクト、再コード化の機能拡張、複数ファイルの読み込み機能、「グラフビルダー」の改良、Pythonとのインタフェース、Webデータの取り込み、A最適計画の作成機能、多重因子分析プラットフォーム、計算機能の追加とユーザーインターフェースの改善、寿命の二変量におけるBayes推定のサポートの各点を挙げる。

新しいJMPプロジェクトでは、ファイルを整理し、ドラッグ&ドロップタブ付きインターフェースで複数のウィンドウを管理できるという。

再コード化の機能拡張は、データを分析可能な状態にするための準備を容易にするとのこと。

グラフビルダーの改良では、ツリーマップとパレート図の要素を組み合わせたような、新しい詰め込み棒グラフや、より細かいグラフのカスタマイズ、独自の誤差バーを作成できる機能などを実装したという。

Pythonとのインタフェースでは、Pythonへの接続、データ送信、Pythonコードの処理、分析・視覚化のためにJMPへデータを戻すことなどが可能になる。

Webデータの取り込みでは、JMPスクリプト言語(JSL)に追加したHTTP RequestによるWebサーバーへのアクセスと、JSON解析機能を合わせて実現するという。

A最適計画の作成機能では、個々の効果に異なる重みを設定し、特定の効果に重点を置いた計画を作成できる。

多重因子分析プラットフォームは、官能検査データなどで、類似の商品の発見や、消費者や熟練ではない検査者からなるパネルで、外れ値を探すことなどに役立つとしている。

計算機能は、工程のスクリーニングにおける、ドリフトの検出、ゴールプロット、3種の管理図(three-way control chart)に基づく計算機能を追加した。

JMP Pro 14の主な新機能としてはまず、センサーデータ、信号データ、バッチ処理データなどの配置を揃えたり、近似的なモデルをあてはめたりできる「関数データエクスプローラ」を挙げる。

また、「テキストエクスプローラ」での判別分析のサポート及び、テキストエクスプローラの結果を基に予測モデリングを行う際に有用な検証列のサポートを備える。

加えて、一般化回帰の応答変数に対する分布として、ガンマ分布や指数分布など新しい確率分布サポートや、再コード化の計算式を計算式デポに発行する機能を備えるという。

さらに、K近傍法と単純Bayesへのプロファイルの追加及び、K近傍法におけるモデルの適合度を確認できる機能の追加を挙げている。