クリニカル・プラットフォーム(以下、クリプラ)とエムティーアイ、およびメディパルホールディングスの3社は、 クラウド電子カルテの普及促進に向けた協業を推進していくため資本提携したことを発表した。

国内の診療所の多くは、紙のカルテを使った診療録の運用が行われており、その要員のひとつに電子カルテの導入費用が高額な点にある。一方、診療所においては、ICT導入により会計・患者管理・経営管理などさまざまな業務の効率化を行い、医療従事者が医療行為に専念できる環境を実現することが課題となっている。

そのような中、診療所向けクラウド電子カルテを提供するクリプラは、その導入の加速および、診療所向けソリューションの開発体制の強化を図るため、エムティーアイとメディパルを引受先とする第三者割当増資を実施する。

エムティーアイは、 2017年4月にクリプラと資本提携を行っているが、協業をさらに緊密にしていくため、上記の第三者割当増資を引き受けるとともに、同社の既存株主から株式を譲り受ける。これにより、エムティーアイの同社への出資比率は50.86%となる予定となっている。

また、メディパルとエムティーアイは、医療・ヘルスケア領域のIT化を普及・促進させるため、2016年6月に資本業務提携を行った。その提携の一環として、メディパルはエムティーアイとともにクリプラの第三者割当増資を引き受ける。これにより、メディパルの同社への出資比率は10.14%となる。

診療所向けクラウド電子カルテ市場は、今後の急成長が期待できる分野であり、今回の資本提携を契機に、クリプラのクラウド電子カルテの開発力、エムティーアイの開発力・マーケティング力、 メディパルの営業力を組み合わせた3社による協業を推進していくことにより、クラウド電子カルテの普及促進を目指していくとしている。

また、将来的にはクラウド電子カルテを通じ、新しいICT(Information and Communication Technology)技術や医療データ、ヘルスケアデータ等を活用した診療所向けの新たな付加価値サービスを提供していくことを想定しているという。3社の強みを活用した協力関係を基に、医療・ヘルスケア領域のIT化を実現し、ステークホルダーにとって価値あるサービスを提供していくとしている。