大日本印刷(DNP)とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、IoT機器がモバイル回線を利用する際に必要なSIMに、通信データの暗号化などの、セキュリティを向上する機能を追加した「セキュリティSIM」の実用化に向けた共同開発を開始すると発表した。
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今回発表された「セキュリティSIM」のイメージ
近年、IoTを活用としたサービス・技術の高度化やビジネスモデルの変革が進んでいる。今後もその傾向が続くことが予想される一方で、IoT機器を対象としたサイバー攻撃も報告されるようになっている。
両社はすでに、NTT Comが香港で行っているeSIMの実証実験の基盤と、DNPのセキュリティ基盤を連携させることで、信頼性の高いモバイル回線利用をワンチップで実現する実験に成功しており、今回、実用化に向けた共同開発を行うこととなった。
このセキュリティSIMは、モバイル回線の加入者認証を行う機能に加えて、暗号鍵などのデータを用いたIoT機器の識別や認証、通信データの暗号化と真正性の確認、ソフトウェア改ざんなどの不正検知を行うセキュリティ機能を備えている。また、フラッシュメモリでなくICチップ内に機能を実装することで、物理攻撃・再度チャネル攻撃に対する高い耐タンパ性の確保を実現しているという。
両社は今後、共同で市場調査や検証を進めていき、ユーザーへ質の高いソリューションを提供していく予定だとしている。
