デルタ電子は2月26日、電気自動車(EV)への充電時の支払い決済などを可能にするIoT EV充電インフラプラットフォーム「EZQC」を、同日より販売開始したと発表した。

  • IoT EV充電インフラプラットフォーム「EZQC」

    IoT EV充電インフラプラットフォーム「EZQC」

「EZQC」は、Apple Pay、楽天ペイ、主要クレジットカード(VISA、マスターカード、DCカードなど)に対応し、会員登録などを必要としないシステムによって、ガソリンを給油する感覚でEVの充電を行うことができるプラットフォーム。

スマートフォン向け専用アプリで周辺の対象充電器を自動認識し、安全な決済の実施、充電器の空き情報、充電状況の確認や近隣ショップのクーポンやポイント付与など、IoT技術を活用した通信による機能を提供する。

  • 「EZQC」システムの概要

    「EZQC」システムの概要

クラウドインフラプラットフォームには、世界で広く使用されている国際標準通信プロトコルであるOCPP(Open Charge Point Protocol)1.5/1.6に対応。このことにより、将来的にEVが増えた場合に必要となる充電電力管理・活用、電力会社からの制御やデマンドサービスなどへの対応が容易に行えるという。

充電器設置者側のメリットとして、課金や管理に専用端末や特別なネットワークを必要とすることなく、少ない初期投資費用とランニングコストで充電器の管理・運用が可能である点を挙げた。同社製の急速充電器を利用する場合は、通信用ドングルを充電器に付け、EZQCクラウドの設定をするだけで、自動的にサービスが開始される。一方、そうでない機器(OCPP非対応充電器)には、同社からAPIを提供するため、充電器側に組み入れるだけで同サービスの利用が行えるという。

そのほか、ダッシュボード機能により、日次・月次・年次の充電量、売り上げ・収益管理、電源管理、アラーム通知設定、サービス料設定など運営に必要なすべての充電器管理を見える化。設置者のサービスと連携し、割引クーポンやポイントを発行するなど、ユーザーを誘引する仕組みも手軽に実装可能となっている。

なお、システムの価格について、基本システム初回設定費用は同社製対象充電器の場合110万円(税別)、他社製充電器(OCCP非対応)使用の場合160万円(税別)。初期設定費用について、別途カスタマイズ費用が必要となる場合もあるという。その他の費用はどちらの場合も同一で、月額管理費用は3,000円(税別)。サービス費は充電サービス販売高の4%、決済手続き手数料は充電サービス販売高の4%。