米IC Insightsは、同社発行の「2018年版 半導体産業調査レポート」の中で、2017年に半導体企業が使った研究開発費の調査結果を明らかにしている。これによると、2017年に研究開発費を使った半導体企業上位10社の総支出額は前年比6%増の359億ドルとなり、全体の58%を占める規模となったという。

もっとも2017年に研究開発費を使った半導体企業はIntelで、その総額は131億ドルと、半導体企業の中で唯一100億ドルを超える規模となっており、その学は上位10社の研究開発費総額の36%を占めるに至っている。また同社のR&D/売上高比率は21.1%と、台湾Mediatekの24%に次いで高い値になっている。

  • 2017年の半導体企業における研究開発費トップ10

    2017年の半導体企業における研究開発費トップ10。(MediaTekとBroadcomは2017年中に買収した企業の販売額と研究開発費を含む) (出所:IC Insights)

新しい半導体技術を開発するコストが増大する中、IntelのR&D/売上高比率は過去20年間で上昇を続けてきた。2017年の21.2%は、2015年の最高値(24.0%)よりは低いものの、1995年の9.3%から、2000年には16.0%、2005年に14.5%、2010年に16.4%といった具合に、徐々にだが、上昇傾向のトレンドは継続している。

2位のQualcommは、2012年に初めて研究開発費でIntelに次ぐ2位になった以降、その座を守ってきた。ただし、同社の研究開発費の総額は2016年に前年比7%減、2017年も同4%減となっている一方、3位のBroadcom、4位のSamsung Electronicsは、ともにそれぞれ同4%増、同19%増と上積みしてきており、Qualcommとの金額差が肉薄しつつある状況になりつつある。

またSamsungは、2017年の研究開発費が前年比19%増と大きく拡大したにもかかわらずR&D/売上高比は5.2%と、前年の6.5%よりもさらに低い値を記録している。同社の半導体売上高は、DRAMとNANDの堅調な伸びを背景に大きく成長しており、その結果としてR&D/売上高比も下がったといえる。

Samsung同様、メモリベンダのMicron Technologyも売上高が大きく伸びる一方で、研究開発費用は前年比8%増にとどまった結果、R&D/売上高比率は7.5%と前年の12.5%よりも低下したほか、SK Hynixも研究開発費が同14%増となったものの、R&D/売上高比率は6.5%と前年の10.2%よりも低下している。

なお、研究開発費の上位10社として2017年に新たにランクインしたのはNVIDIAで、2016年の11位から10位のSK Hynixを追い越して9位に入った。2016年に9位だったNXP Semiconductorsは11位に後退している。また、研究開発費が10億ドルを超えた企業は、18社(上位10社含む)あり、11位のNXP以下、12位Texas Instruments、13位STMicroelectronics、14位AMD、15位ルネサス エレクトロニクス、16位ソニー、17位Analog Devices、18位GLOBALFOUNDRIESとなっている。