RPAテクノロジーズは1月31日、ソフトウェアの品質保証を手掛けるSHIFTと人の単純作業を代行する仮想知的労働者(Digital Labor)の実現と普及・促進に向けて、業務提携を開始すると発表した。

昨今、AIや機械学習といった技術を用いて業務の代行を実現するRPAが世界中で急速に普及しており、米国の調査会社であるトラクティカ(Tractica)が2017年7月に発表したRPAの世界市場の成長は2016年の1.5憶米ドルから、2025年には51億米ドに拡大すると予測されている。

RPAテクノロジーズは、人の作業を転換するロボットビジネスを展開し、これまでに金融、流通・小売、情報通信などの業界にソフトウェアロボットの導入事例を有している。

一方、SHIFTは業務プロセスを細分化・可視化して「判断が必要なプロセス」「作業化されたプロセス」「自動化できるプロセス」の3つに切り分け、品質を担保しつつリードタイム短縮を実現するノウハウをコア・コンピタンスとしてソフトウェアの品質保証に適用し、事業を展開している。

また、金融・流通業を中心とした領域において、例外系・異常処理などを含む網羅的な業務パターンの展開手法を確立しており、このノウハウがRPAを活用した業務の最適化には有用であると考えているという。

両社は今回の提携を通じて、RPAのスムーズな導入と活用効果の最大化の実現を目指すとともに、企業の生産性と価値の向上に繋げることによりさらなる市場の拡大に加え、国内外で日々深刻化する有効労働人口の減少や、人手不足など課題解決を支援していく。

具体的には、RPAテクノロジーズが持つトラブルシュートに関する知見、および対象業務やクリティカリティに応じた開発方法論、ツールの選定ノウハウの提供、およびBizRobo!パートナーネットワークを活用し、企業の生産性向上や日本企業の働き方改革の促進に寄与するRPAの効果的な普及・拡大を図る。

SHIFTは、こうした業務プロセス改革による分業化・スキル可視化などのコンサルティング技術・ノウハウおよび、RPAの業務への適用に向けた品質保証ノウハウを提供する。

両社は、3月のサービス提供開始を目指し、適切にRPAを活用できる診断、診断結果に基づく改修支援、改修されたRPAロボットに関する長期的なテクニカルサポートを視野に入れたサービスの共同開発を進めていく方針だ。