NTTデータは1月29日、同社が提供している「減災コミュニケーションシステム」に、LPWA(特定小電力無線)を利用した戸別受信端末を追加し、2018年夏に自治体向けて提供を開始すると発表した。

  • LPWA網を利用したシステムの全体イメージ

    LPWA網を利用したシステムの全体イメージ

減災コミュニケーションシステムは、携帯通信網を通じて、地域内に配備している屋外スピーカー装置に加え、タブレット端末・携帯電話などへ行政・防災情報などを配信している。しかし、近年は情報伝達技術の進歩により、多様な機器・手段を組み合わせた、より確実な情報伝達が求められているという。

そうした要望に応えるため、LPWAを利用した戸別受信端末の開発を検討し、埼玉県横瀬町のプロジェクトサポート施策「よこらぼ」の採用事業として2017年8月から12月にかけて実証試験を行った。

横瀬町は、山間地域と人口が集中する居住地域で構成しており、実証試験でNTTデータはLPWAの電波を発する親局を同町の各種フィールドに設置し、無線伝送範囲と電波強度の測定作業を平地部・山間部の屋内・屋外において実施した。

同町は、親局設置場所の提供、地権者との交渉、測定に関わる協力住民の募集など、実証試験を円滑に進める上でのサポートを行った。実証試験の結果、親局からの無線電波は広範囲の世帯をカバーできることから、行政・防災情報を伝達するにあたり、十分な性能があるとの結果を得られたという。

  • 実証実験の様子

    実証実験の様子

今後、NTTデータは2018年夏にLPWAを利用した戸別受信端末を商品ラインナップに追加し、自治体向けの減災コミュニケーションシステムを強化する。

今回の強化施策により、屋外スピーカー装置からの音声が聞こえづらいためにスピーカーの新設などを検討しなければならなかった地域や、携帯電話・タブレット端末を持たない住民への確実な情報伝達への貢献を目指す。

また、NTTデータと横瀬町は今回の実証試験により、戸別受信端末の詳細検討のための実証試験を今後も継続していくとともに、地域におけるLPWA利用の発展可能性について協議検討を続けていく予定だ。