日立製作所は1月29日、日立システムズと連携し、アナログメーターの自動読み取りにより、製造工場やエネルギー分野などの点検業務を効率化する「メーター自動読み取りサービス」を2月1日から販売開始すると発表した。

このサービスは、日立システムズが保有する全国約300カ所のサービス拠点と連携したサポート体制により、センサーなどの機器設置からシステムの導入・運用、定期・駆けつけ保守までをワンストップで提供する。

アナログメーターの指示値などを容易にデジタル化する新開発の「レトロフィット無線センサー」と、自動で収集したデータの可視化や異常発生時の自動通知を行うことができる「センサーデータ収集・監視システム」を、計測するアナログメーターの数に応じて、フィー型のサービス形態で提供する。

レトロフィット無線センサーは、電池駆動で無線通信が可能な独自センサーで、アナログメーターを撮影してセンサー内でAI(人工知能)を応用した画像解析を行い、メーターの指示値をデジタル化する。電源や通信ケーブルの設置が難しい屋外や高所・高低温環境の現場でも導入できる。また、センサーデータの自動収集により、設備状況の連続監視が低コストで実現できるという。

  • 「メーター自動読み取りサービス」の概要図

このサービスは、日立の大みか事業所の変電設備をはじめ社内外で実証を行い、その実績・ノウハウをもとに実用化したものであり、製造工場やエネルギー分野などの、さまざまな産業・社会インフラ設備を保有する顧客に提供する。

なお、電源工事が可能な設備向けには、日立システムズが市販のIPカメラなどを活用したメーターを自動で読み取るサービスを2018年3月から販売開始予定で、収集データを活用して、設備の故障予兆検知や健全性診断、保全計画の最適化といった設備の安定稼働を支援するサービスも今後提供する予定。

価格は、基本サービスはアナログメーター10点の場合で、720万円/年。