2018年のAppleの取り組みについて、これまでハードウェアに関して考えてきた。後半は、ソフトウェアやサービスに関連したアイディアについてまとめていきたい。

Appleは、6割前後の売上をiPhoneが占める企業だ。ハードウェアに関しては、明言しないまでも、あらゆるラインアップをiPhoneのアクセサリのように位置づけ、様々なレベルで連携機能を持たせたり、棲み分けをしたりといった施策を打っている。特にiPhoneで採用された機能がもたらす体験が他のハードウェアにも波及しているという状況は、Appleの現在の取り組みの特徴の一つとなっている。

そのiPhoneとの連携を意識しながら作られているのがソフトウェアやサービスだ。Appleは決算のサマリーに「サービス」部門を記載しているが、2016年の売上高を4年後の2020年までに倍増させる目標を立てている。

2016年のサービス部門の売上高は2,434万8,000ドルだった。目標は2020年までにこの金額を4,869万6,000ドルへと成長させることだ。2017年は2,998万ドルとなり、順調な成長ペースにのせている。他のカテゴリでは新製品の投入やホリデーシーズンでの売上の活発化といった季節変動が見られるが、サービス部門はそれらの影響を受けることなく堅調に前年同期比2桁増のペースで増加を続けている。

  • App Storeの売り上げは日に日に大きくなっている

既にサービス部門は、iPadやMacといったiPhoneに次ぐハードウェア分野に四半期ごとの決算でも売上高で追い抜かれることはなくなり、Appleにとって第二のポジションの座を確保している。その大きな部分を占めるのは、iPhoneユーザーが日々利用するアプリの販売を行うApp Storeからのものだ。