NECは1月17日、シンガポールの主要な工業地域であるジュロン島とその近隣エリアで進めてきた3つのセキュリティ実証実験を完了したことを発表した。

同実験ではNECの顔認証技術と、防犯カメラやマイクから得られる映像・音声情報を解析する独自のシステムを組み合わせることで、不審な行動や要注意人物などを早期に発見する検証に加え、立ち入り制限エリアであるジュロン島に入場するバスの乗降口や窓などにセンサーを取り付け、島外に設けられた実証実験用の検問所からジュロン島内への移動中に乗降口や窓の不正な開閉が無いかモニタリングを実施した。

また、自動車でのジュロン島への入場手続きを効率化するため、NECの生体認証技術を用いた専用端末を試験的に導入し、実証実験用の検問所に設置された端末を入場者が車内から操作。本人確認書類と顔・指紋情報を読み込むことで、自動車から降りることなく入場手続きを完了するという内容を検証した。

実験では、NECの生体認証技術や映像解析技術などを用いることで、不審な行動や要注意人物の早期検知、立ち入り制限エリアへの入場手続きの効率化などが可能になることを確認できたという。

なお、同実験は、シンガポール内務省と経済開発庁が推進する「Safety and Security Industry Programme(SSIP) 2020」プロジェクトの一環として2016年9月から実施された。