2018年の年頭にあたり、コニカミノルタ 代表執行役社長 兼 CEO 山名昌衛氏は、以下の年頭所感を発表した。

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

日本・世界経済は2017年に引き続き、2018年も力強い回復が続くと期待されており、今後も地政学的リスクに対して継続的に注視しながら事業運営を行っていく必要があります。一方で、本質的な経済再生には成長戦略の実行や少子高齢化対策が不可欠であり、社会的課題を解決するイノベーションの取組みが各国でより活発になると思われ、2018年は「イノベーション元年」になると認識しております。

このような環境認識の下、コニカミノルタは顕在化している課題はもちろん、まだ見えない潜在的課題までも先取りしてお客様に提起し、長年培ったデジタル技術に加え、昨今加速度的に進んでいるAI、ロボティックス、IoT、Deep Learning等といった革新的技術も活用しながら、お客様の業容転換(トランスフォーム)を支援し、その先にあるビジネス、人間社会の進化や質の向上に貢献していきます。

その強い思いを込めて、昨年5月に新たなる3ヶ年の中期経営計画「SHINKA 2019」を発表いたしました。そして、当社の目指す姿として掲げたのが、人間社会の「進化」を支える新たな価値を創出し、社会課題の解決に貢献していく「課題提起型デジタルカンパニー」です。新規事業における昨年の取組みとして、データを高速に収集、解析することで業務課題を現場(=エッジ)でリアルタイムに解決し、業務効率向上や意思決定を支援する為のエッジ IoTプラットフォーム「Workplace Hub」を発表しました。また、米国アンブリー・ジェネティクス社及びインヴィクロ社を買収し、一人一人の患者特性に応じたプレシジョン・メディシン(個別・精密医療)へ本格的に参入しています。これらの事例から共通して見られるように、顧客価値の特定、強み技術の深耕、世の中の先進デジタル技術との組み合わせ、オープンなエコシステムでの市場開拓といった要素が今後の事業創出には欠かせません。

当社がグローバル企業として持続的に成長していくには、社会から支持され、必要とされる存在であり続けなければなりません。当社の4万人以上の従業員が日々の行動を変革し、当社グループ内にとどまらず、お客様やサプライヤー、パートナーなど外部の企業や人ともオープンに繋がり、イノベーション創出においてトップランナーとなる覚悟を持って事業運営に取り組んでいく所存です。

本年も皆様方のご健康とご多幸を心からお祈りいたしますとともに、当社グループに対しましても、なお一層のご指導、ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。