国際半導体製造装置材料協会(SEMI)は12月12日、12月13日~15日にかけて東京ビッグサイトにて開催される、世界最大級の半導体製造サプライチェーンの国際イベント「SEMICON JAPAN 2017」に関する説明会を開催し、今年の見所の紹介などを行った。

今回で41回目の開催となるSEMICON JAPAN 2017についてSEMI ジャパン代表 中村修氏は、「2013年以降、最大規模での開催で、出展社数は752、1760小間での開催となる」と、近年まれに見る規模での開催であることを強調。ちなみに、久方ぶりの全小間売り切れ状態になるほどの盛況ぶりであるという。

  • SEMICON JAPAN  2017の開催概要

    SEMICON JAPAN 2017の開催概要。3日間の開催で7万人の来場を見込む

そんなSEMICON JAPAN 2017だが、大きく特徴は4つ。1つ目は、上述の2013年以降最大規模での開催という点。2つ目は、もともとのSEMICON出展社である半導体製造装置や材料メーカーではなく、半導体やアプリケーションなどの企業が出展する特別展「WORLD OF IoT」を前回比で出展社/小間数ともに20%以上の増加となる91社194小間での開催となり、スペースも1.5倍に拡張されたという。また、今回からの取り組みとして、体験型主催者企画「All about Drones」も開催される。これは、最近、各所での活用が期待されるようになってきたドローンが実際に飛んでいる様子から、各種の分解部品の展示、ドローン空撮によるVR映像を空中散歩として楽しんだりすることができるというものだという。3つ目は、部品・材料ゾーン、中古装置パビリオン、化合物半導体パビリオン、といったゾーン/パビリオンの拡充で、これまで通常の出展社ブースとして参画していたミニマルファブが、単独のパビリオンとしての出展へと格上げされたことも注目される。そして4つ目が、半導体製造装置産業活性化に向けた若手人材育成活動「MIRAI GAKKO」の拡充であり、今回は日本半導体製造装置協会(SEAJ)の協力を得て、半導体がどのように作られていくのかを、前工程から後工程まで一貫ラインを構築して、半導体製造の理解を促進するといった取り組みも行われるという。

  • SEMICON JAPAN 2017の展示会構成
  • SEMICON JAPAN 2017の会場レイアウト
  • SEMICON JAPAN 2017の展示会構成イメージ

このほか、テック系スタートアップ企業の技術をベンチャーキャピタルや技術パートナーなどにアピールすることを目指した「INNOVATION VILLAGE」には18社の企業が参加するほか、併催のカンファレンス「SuperTHEATER」のオープニングキーノートには、ソフトバンクでCEOを務める宮内謙氏と、モバイル通信向け半導体設計開発大手のクアルコム テクノロジーズのラジ・タルーリ氏が登壇する予定。さらに、今回のテーマ「マジックが起きる」に併せて、会場全体を出会いの場となる「ネットワーキング・イベント」に、新たに業界セグメント交流会「GET TOGETHER」が実施される。今回は、リソグラフィとパッケージングの組み合わせで実施されるとのことで、中村氏は「こうした取り組みを通じて、SEMICON JAPANをマジックが起きる場所として展開していく」と説明。展示会でしか体験できないことが多々あることから、「実際に来てもらって、見て、聞いて感じてもらいたい」とし、今後も成長が期待される半導体産業の中で、重要度が増していくであろう日本の産業界のアピールにつなげて言ってもらえれば、としていた。

  • SEMICON JAPAN 2018の概要

    すでに来年のSEMICON JAPAN 2018の開催も決定済み。場所は変わらずビッグサイトで、期間も12月中旬の3日間が予定されている