「大人のための変身ベルト」をコンセプトに開発されたバンダイボーイズトイ事業部の「COMPLETE SELECTION MODIFICATION(CSM)」の第18弾は、2010年から2011年にかけて放送された特撮テレビシリーズ『仮面ライダーオーズ/000』の変身ベルト「オーズドライバー」に決まった。放送終了から6年の時を経てこうして商品化が実現したのは、作品が今なお多くのファンに支持されているからにほかならない。

  • 左から渡部秀、三浦涼介 撮影:大塚素久(SYASYA)

本商品には、放送当時発売された「DXオーズドライバー」と同じく串田アキラによる変身ボイスや効果音が収録されているのはもちろん、2017年12月9日より公開されている特撮ヒーロー映画『仮面ライダー平成ジェネレーションズ FINAL ビルド&エグゼイドwithレジェンドライダー』(監督:上堀内佳寿也)にも"レジェンドライダー"として出演を果たすオーズ/火野映司役の渡部秀と、その相棒で「オーメダル」を映司に渡して変身をうながす相棒アンク役の三浦涼介による音声が新たに収録されている。そのほか、2011年公開の映画『MOVIE対戦MEGA MAX』の劇中に図面という形で登場した「未来の人造コアメダル」をも商品化し、それらの変身(コンボ)音声を串田アキラによって新たに収録するという、画期的な試みが行われた。

ここでは、火野映司を演じた渡部秀とアンク役の三浦涼介に、久々に映司、アンクとして声を収録したことの感想、そして『仮面ライダーオーズ』という作品にかける強い思いを語ってもらった。

――「CSMオーズドライバー」には、渡部さんと三浦さんの新録音による劇中の名セリフが多数収録されるとうかがっています。今回収録されたセリフの中で、特にお2人が印象的だったのはどれでしょうか?

渡部:僕は、アンクの「お前が使える馬鹿なのは間違いない」という言葉を受けての「いやあ、お前もけっこう使えるグリードだと思うよ」です。

――第8話でのやりとりですね。

渡部:『オーズ』の裏テーマというか、グリードであるアンクが映司を利用しているように見えて、実は映司もアンクをうまく利用しているという微妙な関係性がうかがえる、好きなセリフです。ほかには、第42話で偽アンクが出てきたときに言った「違う。お前のメダルじゃない。あいつのだ!」というのも気にいっています。

三浦:映司がはっきりと怒りの感情を表して叫ぶのって、そんなにないんだよね。

渡部:過去にたくさん辛いことを経験していたので、感情を内に秘めることが多くて外にはあまり出さない。それでも、出すときには思いっきり出す。映司を演じていたときは、こういう感情表現の仕方が難しかったなあ。