アドバンテストは、差圧センサのテストに必要な温度および圧力をセンサに印加する Stimulus Test Cell「HA7300」を発売したことを発表した。

  • Stimulus Test Cell「HA7300」

    Stimulus Test Cell「HA7300」

自動車向けの差圧センサは、CO2削減や燃費向上など環境性能を支えるデバイスとしてその重要性が高まっているが、従来の差圧センサのテストでは、複数の温度および圧力印加装置と計測器を必要とし、検査設備の複雑化や大型化、メンテナンス性が課題となっていた。

今回発売された「HA7300」は、同社の独自技術であるヒートプレートから被測定センサへの直接温度印加により、テスト温度を高速、高精度に制御する。圧力についても、新開発の専用圧力コントローラと圧力印加ノズルにより、2圧力を短時間かつ安定的に設定できる。さらに、最大8個のデバイスを同時に測定でき、これまでにない効率的な差圧センサテストを実現している。

また、「HA7300」は、同社の計測システム「EVA100」およびハンドラと組み合わせることで、設計評価から量産検査まで同一のテスト環境を構築可能となる。従来のテスト環境と比べ、フロアスペースとランニングコストを大幅に削減していることに加えて、将来の製品展開にも対応できるスケーラビリティにより、デバイスのTime to Market短縮を強力にサポートするという。

アドバンテストは2015年、車載圧力センサのテスト向け温度・圧力ユニット「HA7200」をリリースした。今回の「HA7300」により、車載センサのテスト・カバレッジを拡大し、自動車の高機能化にテストを通じて貢献するとしている。

なお、「HA7300」の圧力印加範囲は-50kPa〜+150kPa(gauge)、温度設定範囲は-40℃〜+150℃、同測数は8個。