NTTデータ先端技術は12月6日、システム構築や設定変更の自動化を効率的に実施するためのオーケストレーションフレームワークである「Cloudify(クラウディファイ)」の取り扱いを開始した。同社は同製品をはじめ、クラウドオーケストレーションソリューションの展開を強化し、2020年度までに5億円の売上を目指す。

  • 利用イメージと特徴

    利用イメージと特徴

同製品は、Cloudify Platformが開発したOSS(Open Source Software)のクラウドオーケストレーションフレームワーク。企業が管理するオンプレミスの多種多様なサーバやネットワーク装置に加え、複数クラウドも一括で制御することで、システム構築や設定変更の自動化を期待できるという。

主な特徴として、ライフサイクル全体の管理が可能、標準仕様に従った記述が可能、多様なプラグインへの対応、独自スクリプトや独自プラグインの実装が容易の4点を挙げている。

ライフサイクル全体の管理に関しては、インストールや設定といった初期段階だけでなく、デプロイメント後の設定変更やリソースの追加なども可能。全体の管理と監視、スケーリング、回復を同一の拠点から行い、自動回復と自動スケーリングの機能までを実現するとしている。

標準仕様に従った記述については、ユーザーが構築したアプリ実行環境を、どのクラウド基盤上でも利用可能とするため標準仕様のTOSCA(Topology and Orchestration Specification for Cloud Applications)に準拠したモデルで記述(サーバやOSなどをノードとして扱い、構造化したフォーマットでノード間の関係性を定義)し、特定のクラウドやネットワーク機器に依存しない形での表現(機器固有の情報を含まない抽象化された形でモデル化)ができるという。これにより、制御対象の機器の違いを意識することなく、全体のオーケストレーションが可能になる。

多様なプラグインへの対応に関しては、クラウド(OpenStackやAWS)、インフラストラクチャ(VMwareやDocker)、ネットワーク装置(Netconf)、ツール(ChefやPuppet、SSHまで)を制御するためのプラグインを提供している。多種多様な制御対象のコンポーネントを最低限の追加実装、および検証するだけで、オーケストレーターから一括で制御ができるという。

独自スクリプトや独自プラグインの実装については、同製品はOSSで実装していることから、ユーザーが利用する際に不足している機能は独自スクリプトやプラグインの形で実装が可能だという。スクリプトやプラグインを追加実装することで、効率的に任意のプロダクトに対応を可能としている。

同社は販売に加え、導入のためのコンサルティング、制御対象となるクラウド基盤やネットワーク装置との接続のためのカスタマイズ開発、保守およびサポートサービスまでトータルで提供する。