全世界でシリーズ累計発行部数7000万部を突破した、荒川弘による人気漫画『鋼の錬金術師』。亡き母を生き返らせようと、禁忌を犯して挑んだ”人体錬成"に失敗し、左脚と右腕を失った兄エド (山田)と、身体全部を持って行かれ鎧に魂を定着させた弟アルの物語を描く。

主役であるエドに焦点を当てた特集「映画『鋼の錬金術師』エドの精神」。今回はエド役の山田涼介と、マスタング大佐役のディーン・フジオカに話を聞く。アニメ版のエド役を務めた朴ロ美(ロは王編に路)は、同じ役を演じた山田も「魂を持ってかれたのではないか」と話していたが、山田は一体どのように考えていたのだろうか。

  • ディーン・フジオカ 撮影:宮田浩史

互いに「漫画から出てきた人みたい」

――お二人は初の共演となりますが、お互いの印象はいかがでしたか?

山田:ディーンさんは、ミステリアスな部分をたくさんお持ちじゃないですか。本当にテレビで見るイメージだと、少女漫画から出てきた王子様。どこからどう見ても、もう男子目線から見てもかっこいいんだから、弱点を探したくなりました。

ディーン:ははは(笑)

山田:何が苦手なんだろうな? と(笑)。でも現場でお話しすればものすごく優しいですし、知れば知るほどどんどん弱点がなくって、こういう方もいるんだな、と思いました。本田さんとの現場で「すごいね」と話しました。

ディーン:いやあ(笑)。だいぶ怪しいですけどね。

山田:弱点あります?

ディーン:たくさんありますよ。あげたらきりがない。「漫画から出てきた」というのは、こちちのセリフですけどね。山田くんを見て、本当にずっと見ていられる顔だなと思います。幸運な星のもとに生まれている。僕は山田くんの顔を見ていると、Fortuneを感じます。

山田:嬉しいですね(笑)。

ディーン:そういう星のもとに生まれることって、ないと思うから。変な発言に聞こえてしまうかもしれないけど、こういう人がいるんだなというのは、まさにこちらのセリフですね。