一億総活躍社会と言葉が踊る裏側には、下流老人という陰うつな言葉もあります。健全で明るい老後を送るためには、もう小手先のきれいごとではいけません。本質的な3大対策を、具体例とともに、ご案内します。良き老後を目指すことは、良き人生を目指すことなり。

◆真っ当で骨太な老後対策とは?
これからの日本の高齢者の暮らしぶりに、「下流老人」というキーワードで警鐘を鳴らした藤田孝典さんは、「年収が400万円の人でも、将来、生活保護レベルの生活になる恐れがある」と語っています。もはや、小手先の対応では、どうにもならないのだそうです。小手先でない、真っ当で骨太な老後対策を考えてみました。テーマは、健康、人脈、資産です。

◆健康のためなら何でもする!
老後の貧困を決定的にするのは、やはり健康問題です。健全な心身が保てなくなって働けない、病気で治療や投薬でお金がかかる、自分は健康でも家族の介護で働けない、だからお金が残らないという状況に陥るとやっかいです。

ですから、健康のためになら、何でもできることはするという覚悟が必要です。具体的には、生活習慣の改善と病気予防があります。生活習慣の改善のポイントは、悪いもの(有害な飲食料)を摂らないこと、規則正しい生活をすること、そして定期的な運動をすることです。

病気予防のポイントは、健康診断やがん検診などを欠かさず受けること。最近では、それ以外に遺伝子検査で自分の先天的な身体のリスクを知るということも手軽に行えるようになっています。インターネットで検査機関を探して、口内の粘膜や爪を送ることで、検査レポートを受け取ることができます。転ばぬ先の杖こそ、お金がかかっても持つべきツールです。自分だけが強健でも不十分です。自分と配偶者、家族が健康であるように、できることはすべてやらないと。

◆頼れる友人を作っておく
他人との交流は、人に生きる勇気と知恵を与えてくれます。また、健康やお金の面で、困難な局面におちいっても、周りの人のアドバイスや協力で、そこから抜け出すこともできます。 頼りになる友人や知人は貴重な財産ですが、それは老後の生活においても変わることはありません。定年後のために、できれば仕事とは別の、プライベートな人脈を充実させておきたいものです。

頼りになる人材を作れる人は、その人自身が頼られる人です。エゴから人脈を作るという発想ではなくて、利他の精神で自分が役に立てる人材になるところから、頼りになる人脈は生まれます。他人が何をしてくれるかではなくて、あなたが他人のために何をできるかを考えて、ご自身を磨いてください。

◆お金があればなんとかなる
健康でなくても、人脈がなくても、お金があれば、生活困窮になることはありません。お金が切り札ではありませんが、お金は、生活の最低ラインを守ってくれます。そのためには、若い頃から、投資(資産運用)の知恵を身につけて、財産形成に励まないといけません。

具体的には、次の3つを実践しましょう。

・収入の1割は使わない、貯金する。
・貯金の半分は、投資する。
・投資したお金は、老後まで使わない。

たとえば、いま40歳の人が、毎月6万円を強制貯蓄して、その半分の3万円を投資して、もし6%で運用できれば、65歳時には元本の1,080万円は3,000万円には増えているはずです。これが、長期複利運用の力です。このくらいのことができれば、下流老人になる心配はいりません。元気で、楽しみな老後を、今から創っていきましょう!
文=北川 邦弘