OKIは、災害現場や、道路・鉄道といった社会インフラにおける厳しい騒音環境下での情報伝達手段としての利用を目的とした「エリア収音ハンドセット」を開発したと発表した。これにより、周囲の騒音をカットして送信口の音声のみを相手に伝えることが可能なため、より正確で確実な情報伝達が実現されるという。

  • エリア収音ハンドセット

    騒音環境下での情報伝達手段としての利用を目的とした「エリア収音ハンドセット」のイメージ

災害現場やトンネル内などでは、緊急時も騒音環境下での連絡が必要となるが、現場からの連絡が周囲の騒音でかき消されてしまい、本部に正確な情報を伝えられず、対応に遅れが出てしまうという問題がある。そのため、これまでもノイズキャンセリング技術の活用が検討されてきたが、導入にはさまざまな課題があった。

OKIは、これらの課題に着目し、既存ハンドセットの送話部にOKI独自のエリア収音技術を小型モジュール化して搭載したエリア収音ハンドセットを開発。同セットは、既存のハンドセットと交換するだけで対応できるため、騒音環境下における高品質の通話手段として低コストで導入することができるという。

同社は今回開発したエリア収音ハンドセットを、防災・消防、社会インフラ(道路、鉄道、金融、電気、ガス、建設)、製造など各分野で評価を推進することで、新たな業務改革への貢献に取り組んでいく。

なお、今回開発したエリア収音ハンドセットの販売は2018年度から開始する予定だという。