東芝デバイス&ストレージは11月28日、監視カメラ装置でのデータ保存に使用される大容量の3.5型HDDとして、最大記憶容量10TBを達成した「MD06ACA-Vシリーズ」のサンプル出荷を開始すると発表した。

  • 10TBの監視カメラ用HDD

    サンプル出荷が開始された「MD06ACA-Vシリーズ」

近年、監視カメラシステムでは、セキュリティレベルの向上のため映像の高精細化、設置カメラ数の増加、映像の長期保存などにより、大容量HDDのニーズが高まっている。また、新型の監視カメラシステムでは、ネットワーク接続による遠隔地のライブ映像のモニタリングやデータを保存しながら映像再生を行うストリーミング機能を備えており、大容量だけでなく高性能なHDDが求められている。

今回発表されたMD06ACA-Vシリーズは、ディスク媒体の磁気記録層とヘッドの機能向上などにより高記録密度化を図り、従来からの空気ベースの構造で最大記憶容量10TBを達成したほか、8TBと6TBをラインアップしている。

従来機種と比べると、ディスク回転数は毎分7200回転、256MiBのバッファを搭載しており、10TBモデルの転送速度は58% 向上の237MiB/sを実現した。

また、振動補正機能も搭載した24時間稼働のHDDで、最大64台の高精細カメラデータにも対応する。さらに、ワークロードは年間180TB、平均故障時間(MTTF)は100万時間、HDD表面温度仕様は0度から70度と広く、さまざまな監視カメラシステムに適した性能と信頼性を備えている。