Amazonの音声アシスタント「Alexa(アレクサ)」を搭載するスマートスピーカー「Echo」シリーズが、まだ招待制ではあるものの日本でも発売となりました。スマートスピーカーはGoogleLINEからも発売されていますが、それぞれにキャラクターの違いはあるのでしょうか? 3大スマートスピーカーによる音声アシスタントの知恵比べをやってみました。

スマートスピーカーの"反応"を比べてみます。左からLINEの「Clova WAVE」、Googleの「Google Home mini」、Amazonの「Echo Dot」

いろいろ試したところ、記事が長くなってしまったので、気になるページから読み進めてもOKです。

■目次
1: 笑いのセンスが全員独特すぎる(このページ)
2: 「チバニアン」知ってる?
3: スマートスピーカーに感情をぶつけてみる
4: 「このごろたるんでるぞ! やる気あんのか!」からの「君が好きだ!」
5: 3種類それぞれ、ガンダムのキャラに例えると

まずはスマートスピーカーの基本をおさらい

スマートスピーカーは、ウェイクワードと呼ばれる決まった単語を呼びかけて音声アシスタントを起動してから操作します。

Echoの音声アシスタントAlexaは、「アレクサ」と呼ぶと起動します。同じように、Google Homeの音声アシスタント「Google アシスタント」は「OK グーグル」、Clova WAVEの「Clova」は「クローバ」がウェイクワードになります。

今回は筆者宅のリビングに3つのスマートスピーカーを揃えて、週末の午後、外も少し賑やかな時間帯にテストしてみました。Alexaのスピーカーは「Echo Dot」、Google アシスタントは「Google Home Mini」を、Clovaは「Clova WAVE」を選んでいます。

きょうの天気を聞いてみた

まずは準備運動から。「きょうの天気」を聞いてみると、AlexaとGoogle アシスタントは「現在」と「今日」の天気と気温をいっぺんに教えてくれます。Clovaはそれぞれの情報を切り分けて持っているようで、現在と今日の天気を知りたいときはコマンドを変えて訊ねる必要がありました。

得意なことは何?

みんなに「得意なこと」を聞いてみます。Alexaは「早口言葉」「ボイスパーカッション」「歌をうたうこと」が得意なのだとか。ではさっそく、披露してもらった"ボイパ"の動画をご紹介しましょう。

Alexaの特技、ボイスパーカッション

Clovaの得意なことは「お話です」とのこと。Google アシスタントは「検索」。Alexaに比べるとふたつのスピーカーはちょっとおカタいですね。

笑いのセンスを試す

3つのスマートスピーカーのギャグセンスを確かめるため、初めてのデートや合コンの時に言ってはならないあのセリフをぶつけてみましょう。「何か面白いこと言ってよ」。その反応には、3者の違いがよく現れました。

Alexaの場合: なんかヒネリを効かせすぎたアメリカンジョークを切り返してきました。「きみぃ、今週遅刻は5回目だ。どういうことだ! やったぁ、じゃあ今日は金曜日だ!」

Clovaの場合: 恥ずかしそうにはぐらかしてきます。「いきなり言われると難しいですね」(Clova) → 「じゃあ何かジョークを言って」(筆者) → 「急に話を振られると緊張してしまいますね……」

Googleの場合: ダジャレ? おやじギャク? を放った後に、笑い声のガヤが入ります。ドリフ世代の筆者には懐かしいものがあります。

Google アシスタントのダジャレ? 笑い声で盛り上げようとします

日本語力をチェック

続いて、3つのスマートスピーカーの日本語力を確かめてみましょう。日本語には同音異義語がたくさんあって難しいですよね。例えば、「ネコを飼いたい」と話しかけたら、どんな答えが返ってくるでしょうか。

Alexaの場合: 「ネコを買いたい」と認識されてしまったようです。そして、Amazonのオンラインストアで注文できるネコ関連のペットグッズを次々と勧めてきました。買い物をプッシュしてくるところはさすがAmazonのスマートスピーカー。商売上手です。

Clovaの場合: 正しく「ネコを飼いたい」と理解したようです。「かわいくて癒されますよね」と答えを返してくれました。そこからも、ある程度連続した会話を、いちいち「クローバ」と呼びかけなくても続けられるのがClovaの長所です。「どうすればネコを飼えますか?」(筆者) → 「一緒に考えましょう」(Clova)とのこと。

Googleの場合: 日本語は正しく認識したようですが、その答えは「お役に立てそうもありません」とぴしゃり。ドライですね。