週刊野球太郎
    


 プロ野球もシーズンが終了し、11月20日の「NPB AWARDS 2017」で各タイトルの授賞式が行われた。

 ただ、マニア的に気になるのは「ノンタイトル王」。今年も恒例のノンタイトルスタッツランキングを紹介したい。

◎二塁打王

1位:マギー(巨人)/48二塁打
2位:ロペス(DeNA)/42二塁打
3位:桑原将志(DeNA)/38二塁打

 今季のナンバーワン二塁打砲はマギー(巨人)。昨年は村田修一(元巨人)が32二塁打でトップだったが、今季はハイレベルな二塁打王争いが繰り広げられた。特にマギーはコンスタントに二塁打を量産し、セ・リーグ新記録の48二塁打。谷佳知がオリックス時代の2001年に記録した52二塁打に迫る「ミスターダブル」となった。

◎三塁打王

1位:京田陽太(中日)/8三塁打
2位タイ:田中広輔(広島)/5三塁打
2位タイ:桑原将志(DeNA)/5三塁打
2位タイ:上田剛史(ヤクルト)/5三塁打

 運と走力の両方が必要な三塁打王。昨季は大島洋平がトップ。今季はルーキーの京田陽太(ともに中日)がかっさらった。三塁打の発生は球場の広さもカギを握るが、ナゴヤドームでは1三塁打。京田にはどこの球場でも三塁打にできる足があり、来季の連続戴冠にも期待がかかる。


◎塁打王

1位:ロペス(DeNA)/303塁打
2位:丸佳浩(広島)/281塁打
3位:マギー(巨人)/269塁打

 塁打の合計数ではロペス(DeNA)が1位。42二塁打、30本塁打、計72本の長打が生きて塁打数を300台に乗せた。


◎得点王

1位:丸佳浩(広島)/109得点
2位:田中広輔(広島)/105得点
3位タイ:菊池涼介(広島)/87得点
3位タイ:桑原将志(DeNA)/87得点

 広島の上位打線がトップ3を独占……と思ったが、DeNAの不動の1番打者・桑原将志が食らいついた。桑原が出塁してクリーンアップが返す黄金パターンで得点数を伸ばした。昨季トップの山田哲人(ヤクルト)は9位(79得点)に順位を落としている。

 チームトップが物足りなかったのは阪神。福留孝介の11位(68得点)が最高だった。昨季もゴメスの17位(58得点)がチームトップで確固たる1番打者の不在が続いている。チーム全体で点は取れているが、ここがさらに得点を挙げる伸びしろだろう。


◎最多四球

1位:筒香嘉智(DeNA)/93四球
2位:山田哲人(ヤクルト)/91四球
3位:田中広輔(広島)/89四球

 怖さ×選球眼=四球数。日本の4番・筒香嘉智(DeNA)が初の戴冠となった。昨季97四球でトップの山田哲人は、今季は2位。打率はやや低調だったが出塁能力は変わらず高い。田中広輔(広島)は昨季の77四球から数字を伸ばし、3位に食い込んだ。


◎最多死球

1位タイ:田中広輔(広島)/15死球
1位タイ:ゲレーロ(中日)/15死球
3位:桑原将志(DeNA)/11死球

 昨季17死球の田中広輔が今季も「痛」キング。左投手からの内角攻めがやや苦手ということもあり、がっつり攻め込まれている。ただ、痛みの甲斐もあって最高出塁率の表タイトルを受賞。とはいえ、ケガにだけは気をつけてほしい。

 同数でトップのゲレーロ(中日)はブチ切れ寸前だった。24四球に対し、15死球はなかなかマニアックな数字。桑原将志は2年連続の3位。こちらもケガには注意してほしい。


◎最多犠打

1位:菊池涼介(広島)/30犠打
2位:梅野隆太郎(阪神)/27犠打
3位:上本博紀(阪神)/23犠打

 菊池涼介(広島)が3年連続4度目の最多犠打。打って走って守って送って、“四拍子”揃っている。梅野隆太郎は阪神では貴重なバント上手。打撃は不調だったが、最低限の仕事はできる。

 3位には上本博紀が入ったが、阪神ファンの間では賛否両論。チーム3位のOPS.769を記録しており、今季はシュアなバッティングが光った。上本にバントさせるのが得策かどうかは今後も議論が続くだろう。


◎OPS

1位:鈴木誠也(広島)/.936
2位:筒香嘉智(DeNA)/.909
3位:丸佳浩(広島)/.903

 出塁率+長打率=OPS。昨季は筒香嘉智、山田哲人、鈴木誠也(広島)の3人が「超一流ライン」の1.000オーバーを記録したが、今季は.900台前半の決着。各球団のバッテリーの対策がある程度はハマったともいえる。

 そのなかで数字を伸ばしたのは丸佳浩(広島)。今季は最多安打で初の打撃タイトルを手にしたが、毎年、裏タイトルの各種ランキングに名を連ねる常連。貢献度が高すぎる。


◎得点圏打率

1位:マギー(巨人)/.350
2位:倉本寿彦(DeNA)/.342
3位:安部友裕(広島)/.336

 得点圏打率の指標ではマギーがトップ。ただ中軸で77打点は少し物足りない。上位打線が整えば、マギーの勝負強さが上がり目になるだろう。

 2位には倉本寿彦(DeNA)がランクイン。打率.262だが、得点圏で打席に入ると集中力が違う。ラミレス采配の「8番・投手」「9番・野手」にマッチする人材だ。


◎盗塁阻止率

1位:小林誠司(巨人)/.380
2位:梅野隆太郎(阪神)/.379
3位:戸柱恭孝(DeNA)/.353

 小林誠司(巨人)が2年連続のトップ。被盗塁企画数の関係もあるが、毎年ハイアベレージを保っており、名実ともに強肩捕手だ。

 急上昇したのは梅野隆太郎(阪神)。過去3年は盗塁阻止率2割台で持ち前の強肩を生かしきれていなかったが、今季はキャンプから改善に取り組み、「カモ」を卒業。昨季.200でリーグワーストの戸柱恭孝(DeNA)も公約通り、弱点を解消し、警戒すべき捕手に成長した。


文=落合初春(おちあい・もとはる)