経営学におけるMBAやビジネススクールでは実際のビジネスにおけるケースメソッドやケーススタディと呼ばれる具体的な事例に基づいた講義も学んでいくという。書店に足を運ぶと実際の企業における具体的な事例をもとにしたビジネスケースが描かれた関連書籍も並ぶ。ビジネスとAIがより近づくにつれて、このようなケースの集約が課題解決のためには重要になる。

富士通は16日、同社AI技術"Zinrai"(FUJITSU Human Centric AI Zinrai)が解決してきた課題を17種類に分類・カテゴリ化するオファリングメニューの提供を開始した。

約600件のAI活用の商談を抽出し、7つの領域(ナレッジ活用/コールセンター・問い合わせ窓口/職場・暮らし/社会インフラ/保守・保全/ものづくり/デジタルマーケティング)に区分。17種類の活用シーンとZinraiで利用する技術分野、費用の目安なども掲載されている。

富士通は30年以上にわたりAIに関連する知見、技術を研究しており200件を超えるAIに関連する特許出願を行っている。2015年11月にはAI関連技術や製品、サービスの体系化をZinraiブランドとして展開、2017年4月には「FUJITSU Cloud Service K5 Zinraiプラットフォームサービス」や「FUJITSU AIソリューション Zinraiディープラーニングシステム」などZinraiを用いたクラウドやディープラーニングシステムを提供。ユーザーや顧客とともに実証実験も数多く行っており、幅の広い分野におけるAI活用やニーズを捉えている。

同社では、多様な業種のユーザー顧客からの声を聞くなかで"AIで何が実現できるのか?""自社の課題でAIが解決できるのか?""コストや時間はどれくらいかかるのか?"といった声が多く寄せられており、AI活用シーンがまだ具現化されていないことをオファリング提供の背景として挙げている。

17種のオファリングメニューの一覧

活用領域活用シーン Zinraiの技術
ナレッジ活用窓口業務における疑問点の検索/専門的知識を平易な言葉で検索 調査時間の短縮や労力を削減 専門分野別意味検索
ナレッジ活用研究/開発における関連文書検索
関連文書をまとめて検索 必要な情報の抜け、漏れを防止
専門分野別意味検索
ナレッジ活用営業活動での顧客情報検索
企業や地域の情報を自動で整理 顧客理解のための時間を短縮
企業情報検索
コールセンター・問い合わせ窓口オペレーター支援
AIでコールセンターのオペレーターを支援
FAQ検索
コールセンター・問い合わせ窓口オペレーター教育
Zinraiが顧客満足度を可視化!応対品質の改善を支援
感情認識
コールセンター・問い合わせ窓口顧客接点の高度化
AIを活用して自動応答支援や接客型サポートによる顧客接点の高度化を実現
チャットボット
機械学習
コールセンター・問い合わせ窓口顧客の声(VOC)の自動分類
顧客の声(VOC)を1件1件自動で仕分け 作業時間の削減や分析精度の向上
自然文解析
コールセンター・問い合わせ窓口電話窓口の音声ガイダンス作成
Zinraiが音声ガイダンスを吹き込み ガイダンス変更も迅速に対応
音声合成
職場・暮らし保育所での入所選考の効率化
申請希望の最適な割り振りを支援 作業時間の短縮と申請者の満足度を最大化
マッチング
職場・暮らし潜在する要望・嗜好にあう提案の支援
AIの利用者の嗜好まで予測したマッチングを実現
マッチング
社会インフラ監査業務の負荷軽減、最適化
AI技術を活用したスマート都市監視
画像認識
ディープラーニング
社会インフラ専門家による目視検査支援
社会インフラの検査支援
専門知識が必要な画像検査の自動化
画像認識
ディープラーニング
保守・保全設備異常の予兆検知
光ファイバーを活用した温度測定と設備異常の予兆検知
予兆検知、アノマリ分析
保守・保全作業者の安全管理支援
遠隔で作業者を見守り、安全な職場づくりをサポート
熱ストレス推定アルゴリズム、機械学習
ものづくり製品の異常検知
ディープラーニングによる製品の異常検知
画像認識
ディープラーニング
デジタルマーケティング字幕作成の支援
プレゼンやスピーチの文字起し テキスト作成時間を削減
音声テキスト化
デジタルマーケティング動画・録音データの有効活用
ディープラーニングを使用したノイズ除去による音声の認識率向上
ディープラーニング

なお、オファリングは11月17日にベルサール東京日本橋で開催される同社イベント「Fujitsu Insight 2017~AI・IoTの最先端活用~」でも紹介される予定だ。