NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションと日本オープンオンライン教育推進協議会は10月26日、「大学のオープン化に関する調査」の結果を発表した。調査期間は2017年8月25日~9月7日、有効回答は10代以上の個人1,306人。

「学び直し」の学習意欲が高まる

「Massive Open Online Courses(以下、MOOC)」は、大学等の高等教育機関などがインターネットを通じてオンラインで講座を公開する取り組み。2012年に米国で始まり、現在世界での学習者は5,800万人以上と言われている。一方、日本は2014年4月に開始したものの、受講者は約40万人(2017年9月末現在)にとどまっている。

同調査でMOOCで学習したい分野を聞くと、1位「音楽、映画」、2位「歴史」、3位「心理学」となり、上位10分野は4年連続で同様の科目がランクインする結果となった。男女別にみても、4年連続で男性1位は「歴史」、女性1位は「心理学」となり、2位以下も例年同様、男性ではビジネス・実学系、女性は生活に密着した分野への関心が高かった。

学生時代に専攻した科目の「学び直し」経験者は2割、未経験者は8割。前年比では学び直し経験者がわずかに増加した。学び直し経験者にその理由を尋ねると、「職業上、復習が必要」が48.3%、「職業上、専攻科目知識では不十分」が42.5%と、必要に迫られた「学び直し」が大幅に増えた。

学び直しの理由(複数回答/経年)

希望する学び直しの手段は、「書籍など書物(自主学習)」の60.2%と、「WEB講座(無料)」の58.4%が突出して多かった。以下、「民間の講座受講(無料)」が31.7%、「放送大学(無料)」が23.6%、「WEB講座(有料)」が16.8%と続き、無料で学べるものや書籍など比較的安価な手段が上位を占めた。

また、MOOC学習者の間でスマートフォンやタブレットといったモバイル機器の利用が増えていることもわかった。