楽天証券は10月19日、FRONTEOの人工知能エンジン「KIBIT(キビット)」を用いて、自社のコールセンターに寄せられる顧客からの問い合わせなどの架電記録の中から、潜在的な要望を抽出するPoC(概念検証)を開始したことを発表した。

PoCのイメージ

楽天証券のコールセンターでは、顧客から送られてきた声の中からオペレータが改善要望やクレームと判断したものには「要対応」とチェックを付けてサービスの改善に役立てているが、チェックの付いていない声についても「要対応」の案件が含まれている場合もある。

今回のPoCでは、問い合わせ記録の中で「要対応」のチェックがついていない問い合わせの中から、実は対応が必要な案件であることを人工知能KIBITが網羅的にチェックを行い、抽出する仕組みづくりを目指す。

具体的には、通話記録の中から、楽天証券が検知したい改善要望やクレームの過去の記録を「教師データ」としてKIBITに学習させることで、キーワードや電話で話す内容が異なっていても、同じような意味やニュアンス、傾向を持つ記録に高いスコアを付けられるような精度を目指して検証を行う。

検証期間は約1カ月を予定している。