Appleは9月22日に発売したiPhone 8、iPhone 8 Plus、そして11月3日に発売するiPhone Xで、同社のスマートフォンとしては初めて、ワイヤレス充電をサポートする。そのため、背面デザインをアルミニウムからガラスへと変更し、またワイヤレス充電用のコイルを内蔵したことから、iPhone 8シリーズの重量はiPhone 7シリーズに比べて増加することになった。

「同社のスマートフォンとしては」という前置きをしたのは、Apple Watchが既にワイヤレス充電をサポートしていたからだ。Apple Watchは登場当初から、非接触のワイヤレス充電をサポートしており、セルラー通信に対応したApple Watch Series 3でも、引き続きワイヤレス充電をサポートする。

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今回はワイヤレス充電の業界規格の1つ、Qi(チー)をサポートしており、既に発売されているワイヤレス充電器でも、iPhone 8の充電に対応する。筆者はMophie Wireless Charging Baseという製品とiPhone 8、iPhone 8 Plusを組み合わせてワイヤレス充電を試してみた。ただ、試してみた、というほど大げさな話ではなく、充電器の上にiPhoneを載せれば、いつもの充電開始音が鳴って、チャージが始まるだけだ。

Mophie Wireless Charging Base。すべりにくい材質のパッドで、iPhoneも固定できる。ケースのまま載せるだけで、充電することができた

iPhone 8の場合も、iPhone 8 Plusの場合も、ワイヤレス充電器の中央部分に載せなければ、上手く充電することができなかった。ちょうどコイルが内蔵されている付近同士を合わせるような位置関係で、充電を行うことになる。

使い古したiPhone 7用のiPhoneケースをiPhone 8に装着して、ワイヤレス充電を試みた。厚さ3mmまでのケースであれば、装着したままで充電することができるという

Appleは、iPhone 8シリーズに合わせて、シリコンケース、レザーケースを新たに発売した。これらのケースを装着したままでも、問題なく充電することができる。また、iPhone 7用のレザーケースをiPhone 8に装着して充電を試みたが、こちらも問題なくチャージできた。

Appleは細かい条件を公開しているわけではないが、Belkinから発売されたワイヤレス充電器の製品仕様を見ると、厚さ3mm以下のケースであれば充電が可能としており、金属製でない多くのケースで、装着したままでのチャージが行えるようだ。