ヴイエムウェアは9月13日、マルチクラウド環境でのITインフラやアプリケーションサービスの展開、運用、管理を支援するクラウド管理プラットフォーム「VMware vRealize Suite 2017」を発表した。新プラットフォームは、VMware vRealize Operations、VMware vRealize Automation、VMware vRealize Business for Cloud、VMware vRealize Log Insightの各最新版で構成され、顧客のデータセンタのモダナイゼーションやパブリッククラウドとの連携を支援するライフサイクル管理機能を備えているという。

VMware vRealize Suite 2017は、自動化と事前に定義されたポリシーを活用して、サービスの展開を迅速化し、ガバナンスとコントロールを維持しつつ、開発者や事業部門に機敏性と柔軟性を提供するという。SDDC(Software-Defined Data Center)環境や複数のクラウド上でVMやコンテナ、従来型アプリケーションとクラウドネイティブアプリケーションの両方が実行される異種混合環境をサポートするとしている。

新製品における新機能は「Streamline Day 0 thorough Day 2 Tasks」、拡張された機能は「VMware vRealize Operations 6.6」「VMware vRealize Automation 7.3」「VMware vRealize Business for Cloud 7.3」「VMware vRealize Log Insight 4.5」となる。

Streamline Day 0 thorough Day 2 Tasksは、Day 0からDay 2のタスクのライフサイクル管理の自動化機能が新たに実装され、管理/運用業務を簡素化することにより、vRealize Suite 2017 を構成する各製品の導入、構成、アップグレードが自動化され、顧客は価値創出までの時間を短縮できるという。

VMware vRealize Operations 6.6は、ワークロード配備に対してインテリジェンスを提供し、ビジネス要件に応じて、クラスタとデータストアにわたるワークロードのバランス化を自動で図ることができる。VMware vSANをベースにしたハイパーコンバージドインフラ(HCI powered by vSAN)ソリューションでは、予測に基づくDistributed Resource Scheduler(pDRS)とVMware vSAN のネイティブな管理/モニタリング機能も利用することを可能としている。

VMware vRealize Automation 7.3は、VMware vSphere Integrated Containersで生成されたVirtual Container HostインスタンスやDockerホスト、Dockerボリュームなど軽量コンテナの管理ポータルであるAdmiral 1.1をサポートし、ボリュームの作成やコンテナへのボリュームのアタッチを行えるようにする。VMware NSXとの連携が強化され、ロードバランシングやネットワークアドレス変換、セキュリティグループなどのネットワーク/セキュリティ機能に関わるDay 2のタスクについても、コントロール機能を通じて、行うことができるという。

VMware vRealize Business for Cloud 7.3は、運用状況と費用に関する指標を組み合わせて、キャパシティ利用率と費用効率の相関関係の詳細情報を表示する機能で、vRealize Operations 6.6 のタブの1つとして追加。さらに、ヴイエムウェアベースのプライベートクラウドに加え、AWSやMicrosoft Azureインスタンスの費用に関する詳細な情報を提供するとしている。

VMware vRealize Log Insight 4.5は、vRealize Operationsとの完全なログ統合が図られ、指標やログを用いたラストマイルでの根本原因分析(RCA)を比較分析やコンテクスト分析で提供するという。

新製品は2018年度第3四半期(期日:2017年11月3日)に提供開始を予定しており、スタンダード版、スタンダード版、アドバンスト版、エンタープライズ版の3種類で提供し、スタンダード版は45万1200円(税別)~。