凸版印刷は、NFC対応スマートフォンで読み取るだけで、Webブラウザに判定結果を表示できるクラウド認証機能付きICタグを開発した。

セキュリティ認証機能を持つ「真贋判定タイプ」と開封情報を記録できる「開封検知タイプ」の2製品を、酒類や服飾品、家電製品などを取り扱うメーカーなどに向けて2017年内に販売を開始する。価格は、真贋判定タイプが約80円/枚、開封検知タイプが約40円/枚(ともにラベル形状、100万ロットの場合)。

今回開発された「真贋判定タイプ」(左)と、「開封検知タイプ」(右)

同製品は、NFC対応スマートフォンをかざすと、ICチップ内部のNDEF(NFC Data Exchange Format)データを専用のアプリなしに読み込み、その認証結果をWebブラウザに表示できるICタグ。タグに格納されている個別のID情報や認証情報から可変のURLを生成し、その値をクラウド認証した結果としてWebブラウザに表示して真正性を確認できる。

このたび開発されたのは、ID情報とNFC対応スマートフォン読取時に演算した認証結果から製品の真正性を判定できるだけでなく、一度はがすと壊れてしまう脆性ラベル構造を採用した「真贋判定タイプ」と、アンテナ回路とは別に断線を検知する回路を持ち、検知回路が断線した後もICタグとして機能する「開封検知タイプ」の2製品。

なお、両製品は、9月13日~15日に東京ビッグサイトにて開催される「第19回自動認識総合展」のトッパンブースに展示される。同社は今後、この製品をブランドプロテクション用途向けを中心に拡販し、2018年度に関連サービスを含め約10億円の売上を目指すとしている。