KDDとKDDIグループ会社である国際ケーブル・シップ(KCS)は9月1日、2019年度の運航開始を目途に、新たに海底ケーブル敷設船を建造することを決定したと発表した。

新たな海底ケーブル敷設船の総トン数は約9500トン、全長113メートル、全幅21.5メートル。

完成イメージ

KCSは、1967年よりケーブルハンドリング機器を装備した海底ケーブル敷設船を太平洋・アジア域に広がる光海底ケーブルネットワークの建設・保守に活用しており、現在はKDDIオーシャンリンク、KDDIパシフィックリンクの2隻を運用している。

左から、KDDIオーシャンリンク、KDDIパシフィックリンク

新たな海底ケーブル敷設船は、これまでの通信ケーブル、観測・資源探査ケーブルに加え、電力ケーブル工事への対応が可能となる。これにより、浮体式洋上風力発電設備などに用いられる電力ケーブルについて、耐候性の高い海底ケーブル敷設船での工事を実現するという。

さらに、航行距離や速度向上により、適用海域も現在の太平洋、アジア海域から全世界に拡大するとともに、格納型アジマススラスタ(船舶のプロペラ軸が水平方向に360度回転する装置)を採用するなど、悪天候下における耐候性ならびに定点保持能力を高めるとしている。